仕事

「先生、指キレイですね…」30代の男性ピアノ講師、生徒の母親に言い寄られ…恐れていた“最悪の展開”に

 芸術で身を立てることは、そう簡単ではありません。人前に出たり、作品を売ったりすることを生業にできる人は、ほんの一握りではないでしょうか。今回は、腕の良いピアニストにもかかわらず、ピアノ教室を開いて生計をたてている男性に降りかかったエピソードです。
ピアノ教室

※画像はイメージです(以下同)

 某音楽大学のピアノ科を好成績で卒業し、卒業と同時にオーストリア・ウィーンに留学までした蓮斗さん(仮名・32歳)は、現在は地元でリサイタルのかたわら自宅でピアノ教室を開いているそうです。

ピアノ講師時々ピアニスト

「学生時代は、ボロアパートに住んでいました。少しでも練習に打ち込みたかったからです。幸いにも留学までさせてもらって、環境には恵まれていました。おかげで日本に戻ってから少しずつ自分のリサイタルが開けるようになりました」  蓮斗さんは、ショパンやブラームスなどの一般ウケする楽曲ではなく、クープランやスカルラッティなど、どちらかといえば少しマイナーなバロック音楽に傾倒していたといいます。 「バッハなどは、多くのピアニストが日本各地で演奏会を開いていますが、マイナーな作曲家だと演奏頻度も低いので、僕のリサイタルは客入りは意外といいんです。でも、それだけではとうてい生活していけないので、地元でピアノ教室をはじめました」

レッスンそっちのけな生徒たち

 実は蓮斗さん、見た目もイケメンで背も高くアイドル顔負けの容姿です。それが目当てかどうか、女性の生徒が圧倒的に多いのです。 「正直、生徒が増えることはとても嬉しいですし、やりがいもあります。ただ、僕が自意識過剰なだけなのかもしれませんが、ピアノを習いにくるというよりも、僕に会いに来ているという感じを受けています。そういう生徒さんにかぎって、練習熱心でなかったり、楽譜を忘れたりと本末転倒なんですよ」  教室の運営自体は盛況のようですが、ピアノ講師としての実力を発揮できないことに、少しジレンマを感じているようです。
次のページ
PTA会長が習いにくる?
1
2
3
愛犬ベルクちゃんと暮らすアラサー派遣社員兼業ライターです。趣味は絵を描くことと、愛犬と行く温泉旅行。将来の夢はペットホテル経営
記事一覧へ
おすすめ記事
ハッシュタグ