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「オーケー」が他のスーパーより稼いでいる理由。“安くできる”背景には2つの要素が

「関西での勢力拡大」に向けた施策は?

最近では“銀座出店”が注目されていましたが、オーケーが特に狙っているのは関西です。オーケーは2021年、株を一部保有していた関西スーパー(現在では約60店舗を展開)の買収方針を決定し、保有比率引き上げを狙いました。しかし、10月における関西スーパーの株主総会でエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)株式会社との経営統合が可決されてしまいます。 H2Oは阪急・阪神百貨店のほか阪急オアシズやイズミヤなど関西地盤の百貨店、スーパーを展開しており、関西でのさらなる拡大を狙っていたようです。もちろんオーケー側は反対しましたが、度重なる裁判の結果、オーケー側が断念し関西スーパーの株を売却することとなりました。 M&Aで失敗したオーケーは実店舗を構える方針へと切り替えました。2024年11月には大阪府東大阪市の高井田で関西1号店をオープンする予定となっています。出店予定地を見ると高井田の駅に近く、大阪のベッドタウンという土地柄であるためポテンシャルは高いとみられます。 ただし、関西にはスーパー玉出やサンディなど激安が売りのスーパーが既に展開しており、お得感のある業務スーパーも展開しています。関西での展開はさらなる低価格競争になるとみられ、より厳しい施策が求められそうです。 <TEXT/山口伸>
経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 Twitter:@shin_yamaguchi_
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