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「#クソ物件オブザイヤー2023」が決定。3位は歌舞伎町のジェンダーレストイレ、2位はビッグモーターの環境整備

1位【ビッグモーターの青い巨塔】


15mを超える屋外広告は設置不可となっている松山市の条例に対し、約40mのタワー式立体駐車場を建て、その壁面に広告を設置して規制を回避する不動産大技林を考案。 これなら街路樹を伐採したり除草剤を撒かずに合法的に視認性を高められる! 投稿者|ノンシュガー(X:@nonsugar_21) 運営のコメント「広告ちゃうし!ぜんぜん使ってないけど立体駐車場の横にたまたま社名描いただけやし!まさかの不動産屋さんみたいな車屋さんがクソ物件オブザイヤー2023をワンツーフィニッシュ!!怒られるに決まってる漫画みたいなことを大学の大人たちが真剣にやってやっぱり怒られる喜劇。まさにクソ物件オブザイヤーにふさわしい作品です。」  最優秀賞作品の発表に、会場を埋め尽くした不動産屋たちの万雷の拍手が響く。こうして、今年も不動産業界を象徴するような作品が出揃い、大盛況のまま幕を閉じた。

不動産業界への深い愛情の裏返し

 そもそも、なぜこのようなイベントが開催されているのか。ただの大規模オフ会じゃないのか。主催者の全宅ツイのグルに聞いてみた。 「2023年12月現在、実はめっちゃ不動産業界の未来には暗雲が立ち込め始めています。上がり始めた金利に敏感に反応する不動産価格。高騰し続け、下がる要因が一つもない工事費、インフレで上がる賃貸運営費用に対して普通借家契約のために引き上げることのできない賃料。  2008年のリーマンショックに端を発した不動産価格の暴落から15年。おそらく現在不動産業界で活躍してる最前線のみなさんはずっと上昇相場しか知らない。ちょうど僕たちベテランがリーマンショックまで不動産は値下がりしないもんだと思ってたみたいに。 “地獄への道は最高益で舗装されている”  ある年のクソ物件オブザイヤーの最優秀賞受賞者に贈られるツームストーンにはそう書かれています。クソ物件オブザイヤーで、毎年毎年の不動産にまつわる悲喜こもごもをクソ物件として記録して、あの2008年のリーマンショックが2024年に起こっても何も不思議はないのだという事実を忘れないようにしたいというのが、このイベントの大きな趣旨です。  そんな趣旨に沿いつつ、一方では、不動産屋さんでない一般の皆さんにも楽しんでいただけるような分かりやすい、インパクトのある物件もご覧いただけるような運営を心がけています」(全宅ツイのグル)  なるほど。もしかするとクソ物件オブザイヤーはただの不動産屋さんの悪ふざけではなく、日本の不動産業界の歴史を後世に伝える、貴重な文化資産になりつつあるのかもしれない(!?)。ちょっと口汚いタイトルも不動産業界への深い愛情の裏返し……のはず。  来年も、再来年も、不動産屋たちが生き残り、この楽しいお祭りが続いていきますように! <構成/日刊SPA!取材班>
「全国宅地建物取引ツイッタラー協会(全宅ツイ)」は、数百億円の不動産を取引する不動産ファンドのAMrからルノアールにたむろする無免許ブローカーまでを会員に擁する、その保有資産、預り資産、グリップ資産の合計が2兆円を超える不動産Twitter最大の業界団体です
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