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東大文一に現役合格した地方出身者の“ネット独学術”「都会の高校生へのライバル意識をモチベーションに」

日本最難関クラスの大学である東京大学。通う学生の多くは、幼少から塾通いをして名門中高を通ってきた、いわゆる「エリート」たちです。 しかし一部には、まったくエリートらしからぬ道筋をたどって東大に合格した学生もいます。ここでは、元落ちこぼれや休学経験者など、「普通の東大生」らしからぬ道を辿って東大へ入学した「リアルな東大生」の姿をお届けします。

文科一類から教育学部に志望変更

安形優里

安形優里さん

 今回お話を伺うのは、現在東京大学の文科一類に所属している大学2年生の安形優里さん。彼女は、東大生として学業に励む傍ら、東大医学部発の教育集団PASSLABOで、YouTuberとして活動しています。  東京大学では、入学時に全員が前期教養学部に入り、3年次から希望の学部へ進学し専攻が決まります。彼女の通う「文科一類」は、中でも法学部に強く、大半が法学部へ進学します。ですが、安形さんは来年の春から教育学部に進学されるといいます。文科一類から教育学へ志望変更した理由を伺います。 「もともとは、法学部進学を考えていました。国際関係と国際政治に興味があって、いつか国連で働きたかった。しかし、大学1年生の10月頃に、恩師と話した機会が転機になりました。恩師から、『大学で何をやっているのか』と聞かれた当時の私は、『これに熱中している』と答えられませんでした。『やらされること』に慣れていた自分にとって、『やりたいこと』が見えなくなっていました。『熱中できることを見つけられる学校教育とは』と関心を持ち始め、最終的には教育学部に進学する決心がつきました。」  高校までの勉強は、予め解答が用意されていて、言われた課題をこなせれば、良い成績が取れてしまう側面があることは否定できません。高校までの勉強に慣れてしまっていた安形さんは、「勉強しかできない人間になってしまっている」かもしれないと危機感を抱き、大学で必要となる、答えのない問いに立ち向かう力を高校時代までに身に付けておけば良かったと感じたそうです。

受験勉強の中に“教育の答え”がある

 彼女は、自身の高校時代を振り返ったときに、必ずしも受験勉強に問題があるわけではないと語ります。むしろ、受験勉強に全力で取り組むことでこそ、身に付く力や、学べる勉強の面白さが沢山ある。生徒が熱中できることを見つけられるような教育を、現状の学校教育や受験勉強の中から見出せると確信しているようです。そのような教育のあり方を研究したいとの思いで、教育学部への進学を決意しました。 【詳しくはこちら】⇒「PASSLABOメンバー安形さんに隠された壮絶な過去とは?」はこちらへ
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東大合格者の少ない地方の公立高校
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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