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「なぜ日本人は部屋を片付けられないのか」。一級建築士が指摘する“明確な理由”――大反響トップ10

“絶対にやってはいけないこと”が定着している

 対して、日本では、“絶対にやってはいけないこと”が定着しています。それは、「親が子供の部屋を掃除する」ということ。これにより、子供が自ら片付けるスキルを積む機会が奪われてしまいます。  少し大げさに聞こえるかも知れないが、小さなころから「自分のことは自分でする」というライフスタイルを定着させていかないと、このような状態に陥ってしまいますう。

日本人は「ものが多すぎる」

 そしてもう一つは、「他の先進国に比べて物が圧倒的に多い」ということ。各国の一般住宅で「どれくらい荷物があるか」が一目瞭然で分かる『地球家族』(TOTO出版)という書籍があります。  この書籍によると、家の前にすべての荷物を並べた際の総量は日本が圧倒的に多いのです。結局のところ、日本人が片付けられない理由としては、「荷物の量が多すぎて納まらない」からなのです。  片付けの基本は、所有する荷物の量をコントロールしながら、適材適所にものを収納することに終始します。先述したように、日本人はどちらの経験も不足している傾向があります。  ここからは、部屋が散らかりがちな人に向け、片づけられるようになるメソッドを紹介していきます。
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片付けられなかった自分を「まずは許す」
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1970年、神戸市生まれ。一級建築士、株式会社G proportion アーキテクツ代表取締役。「地球と人にやさしい建築を世界に」をテーマに、デザイン性、機能性、省エネ性や空間が人に与える心理的影響をまとめた空間心理学を組み込みながら設計活動を行っている。これまで120件の家や幼保園、福祉施設などの設計に携わってきた。クライアントには、上場会社の経営者やベストセラー作家をはじめ「住む人が幸せになる家」のコンセプトに共感する人が集い、全国で家づくりを展開中

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