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V字回復した「USJ」と「西武園ゆうえんち」の共通点。“立役者”の次なる舞台は沖縄とお台場に

お台場「ヴィーナスフォート」が生まれ変わる

そういえば、これを書いていて思い出したことがある。 森岡が「JUNGLIA」以外に発表しているプロジェクトのことだ。それが、お台場のショッピングモール「ヴィーナスフォート」跡地に誕生する新しいテーマパーク「イマーシヴ・フォート東京」である。このテーマパークでリノベーションされるのは、西洋の街並みが精巧に再現されたショッピングモール「ヴィーナスフォート」だ。 惜しまれつつも2022年3月27日も閉館した同地の内装を利用し、「イマーシヴ・シアター」という没入型形式のアトラクションを複数取り入れた施設にリニューアルさせるのだ。2024年3月1日開館予定のテーマパークだが、やはりここでも元々存在していた「ヴィーナス・フォート」の内装がそのパークの構想に大きく生かされるという。しつこいようだが、これも「リノベーション」なのだ。 スクラップ・アンド・ビルドではなく、リノベーションの発想で新しいエンターテイメントを生み出してきた森岡。その手法は、もしかすると、すでにさまざまなものがあふれ、飽和している現代の日本の現状に密着しているものなのかもしれない。 <TEXT/谷頭和希>
ライター・作家。チェーンストアやテーマパークをテーマにした原稿を数多く執筆。一見平板に見える現代の都市空間について、独自の切り口で語る。「東洋経済オンライン」などで執筆中、文芸誌などにも多く寄稿をおこなう。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』(集英社)『ブックオフから考える』(青弓社)
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