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呼び鈴を鳴らし続け、調味料を大量持ち帰り…迷惑客から学んだ「足りなかった店側の配慮」とは――大反響トップ10

スーパーにやってくる70代の迷惑客

 篠田さんと同じように、迷惑客だと思い込んでいた人の言動がキッカケで自分たちの至らなかった点を反省したというのが、スーパーでパート社員として働く三橋光子さん(仮名・45歳)。  三橋さんが働くスーパーには60~70代と年配のお客が多く、細かいことでもブチブチと文句を言ってくることが多かったとか。少し間違っていただけでもキツい口調で指摘してくるかと思えば、スーパーの透明袋(ミシン目ロールポリ袋)を大量に持って帰る。 「無料の醤油やソースの小袋も取り放題。キツイ口調で注意しても無視。私たち社員は、毎日のように愚痴を言って過ごしました。そんな環境だったため、新しく人が入っても続きません。そんなことが続くなか、高校生の女の子がアルバイトとして新しく入ってきました」

女子高校生のアルバイトが次々と改革

スーパーマーケット どうせすぐに辞めるだろうと社員同士で噂をしていたが、女子高生にその様子はまったくない。それどころか、社員たちがとくに面倒くさいと嫌っている迷惑客と楽しそうに話している姿が見られるようになったのだ。 「社員のひとりが、『よくあんな面倒な人と仲良く話せるね』と言うと、『あのお客さん、耳が遠くて、あまり聞こえないそうです。明るくておしゃべり好きな方ですよ』と笑顔で回答。私たち社員は、返す言葉がなく絶句してしまいました」  女子高生がいなくなると、「エラそうに! 何、あの態度」と舌打ちする社員もいましたが、大半は「耳が遠かったんだね」と後味の悪い雰囲気に。その後も女子高生は、誰も頼んでいないのに次々と改革をおこなっていった。
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あえて挨拶しないお客さんにも話しかける
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ワクワクを求めて全国徘徊中。幽霊と宇宙人の存在に怯えながらも、都市伝説には興味津々。さまざまな分野を取材したいと考え、常にネタを探し続けるフリーライター。Twitter:@natukawanatumi5
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