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呼び鈴を鳴らし続け、調味料を大量持ち帰り…迷惑客から学んだ「足りなかった店側の配慮」とは――大反響トップ10

反響の大きかった2023年の記事を厳選、ジャンル別にトップ10を発表してきた。今回は該当ジャンルがなかったが実は大人気だった記事を紹介する!(集計期間は2023年1月~10月まで。初公開2023年6月5日 記事は取材時の状況)  *  *  *  迷惑客にうんざりしている店も多いようだが、迷惑行為に着目してみたところ、店全体の改善につながったというケースもあるようだ。「また迷惑客が来た……」と溜め息をつかず、今回紹介する2つの事例のように一度はそのお客の言動を観察してみてもいいかもしれない。
飲食店

※画像はイメージです(以下同じ)

 居酒屋で働く篠田日向さん(仮名・女性・28歳)は、呼び鈴を何度も鳴らす70代前後の男性客に頭を痛めていた。そのお客がはじめて来店したのは、篠田さんが正社員として登用された頃。正社員やアルバイトがバタバタと辞め、押し上げられるカタチで正社員になった。

1時間の食事で15回も呼び出された

店長と調理スタッフが1名、そして私とアルバイトが3名のみ。でも全員が勤務するわけではないので、店長と私だけとか、私と調理スタッフだけという日も結構ありました。そんな余裕がないときに限って、来店し、ピンポンピンポン鳴らされるとイラつきます」  その日も、1人のサラリーマン風の男性客が来店。最初は呼び鈴が鳴るたびにテーブルへ駆けつけていた篠田さんだが、それだとホールが1人のときは対応しきれない。しかも大したことない要件がほとんど。 「それでも、お客は呼び鈴を鳴らし続けます。ひどいときは、1時間の食事で15回も呼び出されました。内容は『メニュー表が汚れている』『割り箸が落ちた』『水がなくなった』『注文したものが来ない』、水のピッチャーや新しいおしぼりがほしいなど、いろいろです」

「テーブルを拭く布巾がほしい」

 イラ立ちがピークに達した篠田さんは、「もう、これ以上呼ぶな」という気持ちを込め、オーダーを聞いてテーブルを離れる際に「ほかにも何かございますか?」と言葉をかけてみた。すると、お客は「お水のピッチャーと、テーブルを拭く布巾がほしいです」と回答。 「水のピッチャーはともかく、おしぼりは水といっしょに提供していたので、『布巾ですか?』と聞き返してみました。するとお客は申し訳なさそうな顔で、テーブルの端を指さしたのです。そこには、ソースのようなものがベットリと付いていました」  それはちょうど、メニュー表に隠れるような場所。しかも黒っぽいソースのため、パッと見ただけでは気づかなかった。本来はメニュー表も持ち上げ、きちんと隅々までテーブルを拭かなければならない。でも先に帰ったアルバイトが、きちんと隅まで拭いていなかったのだ。
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迷惑客が呼び鈴を鳴らす理由は?
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ワクワクを求めて全国徘徊中。幽霊と宇宙人の存在に怯えながらも、都市伝説には興味津々。さまざまな分野を取材したいと考え、常にネタを探し続けるフリーライター。Twitter:@natukawanatumi5
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