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松本人志の“文春裁判”の行方。「芸能人vs週刊誌」名誉毀損裁判、過去の判決から紐解く

松本氏の裁判の注目すべきポイント

 松本氏の裁判の核心部分は「女性との間で性加害があったのかどうか」。性加害がなかったことを証明できたかどうかで、女性の同意の有無にも影響し、賠償額が大きく変わることとなる。  そして、裁判で重要なのは「証言」だ。太田氏の裁判では高校時代の教員2名が証人として出廷し、太田氏が秀才であり裏口入学をする必要性がなかったことを反証した。これに対して、せいや氏の裁判では文春側が告発した女性を証人として呼ぶことも陳述書の提出すらできず、立証が不十分であった。  松本氏の文春報道では、これまで7人の女性の証言が掲載され、一部の女性は「証言台できちんと説明したいと考えています」と出廷する意向を述べているが、これが実現するとは言い切れない。  真実性の証明は、取材する側が「真実であると信じるにつき相当な理由」があれば足りるとされている。  はたして、反証十分で松本氏側が勝つのか、立証十分で文春側が勝つのか。いずれにせよ長期の芸能活動休止が予想される松本氏、その期間に見合った判決が得られるのだろうか。 文/学生傍聴人
2002年生まれ、都内某私立大に在籍中の現役学生。趣味は御神輿を担ぐこと。高校生の頃から裁判傍聴にハマり、傍聴歴6年、傍聴総数900件以上。有名事件から万引き事件、民事裁判など幅広く傍聴する雑食系マニア。その他、裁判記録の閲覧や行政文書の開示請求も行っている。
X(旧ツイッター):@Gakuse_Bocho
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