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「もう疲れた。今は居心地のいい場所がどこにもない」補導強化にトー横キッズが語った本音。“若者向け相談窓口”にも厳しい声

相談窓口を歌舞伎町に開設するも…

トー横の深い闇

トー横付近に設置された期間限定の相談窓口。広々としたスペースで食事や休憩ができる。「思ってたよりルールが緩かった」「楽しかったー!」と利用者の声

 一方で、大人側が新たな居場所づくりを試みる動きも。東京都は1月19〜30日の間、社会福祉士らによる若者向けの相談窓口を歌舞伎町に開設。  会場はトー横に隣接するビルの3階。ニックネームで受け付け可で、身分証や連絡先は不要。「原則都民対象」としつつも住所確認はなく、幅広く受け入れる姿勢だ。  職員によると初日、2日目とも約20人が利用したという。軽食を食べたり、テーブル席で話したり、ソファで寝たりと、若者の居心地は悪くなさそうだが、その本音は手厳しい。 「係の人は優しかったけど、相談はしなかった。どうせ家出しないで帰れって言われるだけだもん。別のところで相談したこともあったけど意味なかったし」(13歳・少女D)  この相談窓口は4月から常設予定のほか、こども家庭庁も今年度から「こども若者シェルター」の整備に乗り出すと発表。大人たちが提供する居場所に、若者が集うのか。若者たちの言葉を思うと、一筋縄ではいかなそうだ。

トー横にまつわる諸問題

①暴力団員らによる監禁暴行 昨年5月、18歳の少年を監禁して暴行し、母親に金を要求した罪でキッズのまとめ役だった徳永晋太郎容疑者(36)と暴力団員の男ら4人が逮捕 ②相次ぐ未成年への性犯罪 トー横の王・雨宮ただくにこと水野泰宏容疑者(26)、卍会リーダー・ハウルこと小川雅朝容疑者(33・没)など、中心人物による性犯罪が多発 ③補導件数が前年比1.5倍に 警視庁の発表によるとトー横周辺での補導件数は昨年11月末時点で860件に上り、前年度の1.5倍ほどの数値に。一斉補導は3週連続で実施 ④市販薬の無許可販売で逮捕 昨年11月、高橋光夢容疑者(21)や男女計4人がOD目的の未成年に咳止め薬を売りさばき逮捕。翌月には同罪で16歳の少女も逮捕された ⑤路上買春が前年比2.7倍に キッズが売春相手を探すことも多い大久保公園周辺では、昨年1月から12月19日までに140人の女性が客待ち疑いで逮捕され、前年比約2.7倍に 取材・文/週刊SPA!編集部 撮影/ヤナガワゴーッ! 日本駆け込み寺
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