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日本のテーマパーク名で“使われている名詞”ベスト5 。3位「ランド」、2位「パーク」

2位:「パーク」(32パーク)

「パーク」が2位にランクイン。興味深いのは、近年のテーマパークでは、この「パーク」を名前に含めていることが多いということだ。例えば、近年誕生した、あるいは誕生予定の以下のパークがそれに該当する。 ・ムーミンバレーパーク(2018〜2019年) ・ジブリパーク(2022年~) ・KAMISEYA PARK(2031年開業予定) 「パーク」は「公園」という意味である。近年では、公共施設である「公園」を民間事業者と行政がタッグを組んで再開発をしたりする試みがある。2020年渋谷に誕生した「MIYASHITA PARK」がその良い例だ。「パーク」に対する関心の高まりが、こうしたテーマパークの命名にも影響しているのかもしれない(なお、「公園」と「パーク」はそこに含まれるニュアンスが若干異なるだろうということで、今回は分けて集計している)。

1位:「村」(43パーク)

堂々第1位は「村」だ。意外かもしれないが、これまでのテーマパークでもっとも多く使われた言葉が「村」である。1983年開園の「長崎オランダ村」が代表的なところだろう。この「村」を踏襲してなのか、1980年〜1990年に建設されたテーマパークの多くで「村」が用いられている。代表的なものは以下の通り。 ・ウェスタン村(1982年~2006年) ・日光江戸村(1986年~) ・四国ニュージーランド村(1988年~2005年) ・新潟ロシア村(1993年~2004年) ・志摩スペイン村(1994年~) ・柏崎トルコ文化村(1996年~2004年) ・東京ドイツ村(2001年~)  興味深いのは、以上のリストからもわかる通り、「村」が付くテーマパークの中にはすでに閉園してしまったものも多いということ。逆に、2000年以降に誕生したテーマパークで「村」を付けているテーマパークは「東京ドイツ村」などを除いて、ほとんど存在しない。80年代〜90年代に流行した名前だったことがわかるだろう。
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「村=ヴィレッジ」が華やかだった?
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ライター・作家。チェーンストアやテーマパークをテーマにした原稿を数多く執筆。一見平板に見える現代の都市空間について、独自の切り口で語る。「東洋経済オンライン」などで執筆中、文芸誌などにも多く寄稿をおこなう。著書に『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』(集英社)『ブックオフから考える』(青弓社)
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