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“ライブ動員数は日本一の90万人”三代目JSBが「他のタレントと一線を画す」理由

ファンでなくても、老若男女圧倒される理由

商店街へ、校庭へ、大型トラックがどこからともなく乗りつける。トラックのサイドパネルがウィ〜んと音を立てて開く。そこから三代目JSBが登場する。ど迫力。ダイレクトな演出はインパクト絶大。ツカミも完璧。こんなストレートで開けっぴろげで、大胆な登場でも気恥ずかしくならない。むしろ完全無欠の状態で様になってしまうのは、三代目JSBだからこその技あり一本。 ØMIが自分たちのことを「ライブ・アーティスト」と形容するように、その場の空気だけでなく、空間を丸ごと瞬時に把握し、たちまち表現の場に変えてしまう。普段から三代目JSBの曲をあまり聴かない人、あるいはMATEでなくてもつい身体が動き、参加したくなるのはそのため。客席を映したインサートを見ると、そのライブ感には老弱男女、思わず驚きの表情を浮かべ、圧倒されていたように見えた。 それは蕎麦屋というちいさな箱でも同じこと。現実を夢に変え、夢を現実として記憶させる。所属事務所であるLDHは、Love、Dream、Happinessの頭文字をとった社名だが、三代目JSBこそ、このモットーの体現者であり、EXILE魂の実践者なのだ。 年間最大動員数に貢献した、9年ぶりの単独アリーナツアーのサブタイトルが「〜Land of Promise〜」。続くドームツアーが「“JSB LAND”」。アリーナからドームへ伏線回収的にファンを約束の地へ誘った。三代目JSBのライブがもはや旧約聖書の宇宙的な次元だったことを、この神回を見ながら考えてしまったのは筆者だけではないはず。そして三代目JSBが登場するあのトラック自体、メンバーがぎゅっと集約され箱詰めされた発信基地だったことを。ライブ同様、メンバー7人全員が勢揃いする『モニタリング』の三代目JSBをもずって見ていたい……。この同語反復を合言葉に、彼らが、次なる街を訪れるのかと思うと、夢が膨らむ。 <TEXT/加賀谷健>
コラムニスト・音楽企画プロデューサー。クラシック音楽を専門とするプロダクションでR&B部門を立ち上げ、企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆。最近では解説番組出演の他、ドラマの脚本を書いている。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu
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