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元“日本一の男子大学生”の24歳が「感動を与えられる人になりたい」と俳優の道を決心したワケ

若手俳優の“登竜門”として、近年注目されているのが恋愛リアリティショー(恋リア)だ。初対面同士の男女が共同生活を送り、そこで芽生える恋愛模様を視聴者はのぞき見できることから、いまや人気ジャンルのひとつとなっている。 現在までに多くの作品が生まれているなか、「テンキス 〜キスすると人は恋に落ちるのか?〜」(Leminoオリジナル、以下テンキス)は、“毎日キスをする”という他では類を見ないルールが特徴の恋愛リアリティショーになっている。
荒井啓志

「CAMPUS BOYS 2022」でグランプリを受賞し、現在は俳優の活動を行う荒井啓志さん

出演陣の中でも、ネクストブレイクが期待されるのが、俳優の荒井啓志さん(24歳)。“日本一の男子大学生”を決めるコンテスト「CAMPUS BOYS 2022」でグランプリを受賞し、2023年に芸能界入りを果たした。
キス

「テンキス」でのキスシーン

テンキスでは「キス王子」として、意中の女性へ熱いキスを交わす姿が描かれている。俳優を目指したきっかけや今後の展望について、荒井さんに話を聞いた。

バスケで学んだ「空気を読む力」と「人の気持ちを察する力」

宮城県出身の荒井さんは、小学校の頃から先生が涙を流すほどの“問題児”だったとか。自由奔放な性格で、周囲からは手に負えない子どもだと見られていたそうだ。 そんな一面があるなか、姉の影響で小学1年生から始めたバスケットボールの腕前をひたすら磨いていったという。 「とにかく、時間さえあれば家の近くにある公園でバスケの練習をしていましたね。週7日のほとんどをバスケに費やすほど、熱中していたのを覚えています」(荒井さん、以下同) 中学校に進学するとクラブチームと部活の両方に所属。地元の高校進学後も県の選抜選手に抜擢されるなど、「プロバスケットボール選手になる」という夢に向かって一心に進んでいた。 バスケで学んだことを聞くと「人の気持ちや考えを理解し、行動すること」だと荒井さんは話す。 「バスケのポジションはポイントガードを務めていて、チーム全体を俯瞰的に見ながら、パスを繋いでチャンスを作る司令塔の役割を担っていました。チームリーダーとして、各選手の動きや得意なプレイを把握し、指示を出していくんですが、あうんの呼吸というか『この瞬間にパスを出してほしい』といった相手の心を読む能力が身についたなと思っています。 そこがいちばん大事で、他の選手と意思疎通ができていなければチームも勝てない。こうして今、大人になって俳優の仕事をさせていただく場面でも、求められる役柄の振る舞いを察して、演技するように心がけています」

東京のキラキラした世界に、自分の居場所はなかった

大学は東京の明治学院大学へ進学する。 地元の大学にも上がることができたそうだが、気の知れた仲間同士で和気あいあいと過ごすよりも、「せっかくなら、日本の中心に行ってみたい」という思いから上京を決意したとのこと。 また、長年打ち込んできたバスケに関しても、プロは目指さずに趣味として楽しんでいく方向に転換し、バスケサークルへ加入した。 大学の授業やサークル活動といったキャンパスライフのほか、ラーメン屋や居酒屋でのアルバイトなど、バスケ漬けの生活を送ってきた荒井さんにとって、東京での生活はまさに“新しい自分探し”をする機会となったのだ。 「東京ならではの好奇心を刺激する体験やエネルギーを感じようと、色々と行動してみたんですが、あまりしっくりこなくて。自分の個性を生かせるのはどんなことだろうと考えていくうちに、漠然と『俳優になりたい』という気持ち自体は芽生えていました。でも、一歩を踏み出す勇気が持てなかったんです」
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Bリーグで活躍する幼なじみに感化され…
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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