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“斜陽の出版業界”で唯一儲かっている電子コミック。好調の各社と「売上高が大幅減少する」企業で分かれた明暗

「ウェブトゥーン」に強いピッコマは好調

 電子コミックの単一プラットフォームとして、2023年に国内で初めて取引額1000億円を突破した会社がカカオピッコマ。ピッコマは韓国のIT企業カカオの日本法人カカオジャパンが2016年に開始したサービスです。電子コミックがヒットしたことにより、商号をカカオピッコマに改めました。  韓国は縦スクロール型「ウェブトゥーン」の先駆者。セリフが少なく軽快に読めることから、短時間でコンテンツを楽しめるTikTokに馴染んだ世代からも支持を集めています。今の時代に合ったピッコマの強みは、数字となって結果に表れているわけです。

巣ごもり特需で純利益が3.2倍に拡大したコミックシーモア

NTTソルマーレ純利益

NTTソルマーレ純利益 ※官報より筆者作成

 国内では「コミックシーモア」を運営するNTTソルマーレが有名。この会社はNTT西日本の子会社で、2002年にデジタルコンテンツの開発を目的として設立されています。  2023年3月期の純利益は前期比26.1%増の42億1700万円。NTTソルマーレは2021年3月期に純利益が前期の3.2倍となる26億1100万円に跳ね上がりました。巣ごもり特需の影響を受けたのです。  それ以降も2期連続で3割近い増益と、驚異的なペースで稼いでいます。 「めちゃコミック」のインフォコムも堅調。この会社は様々なITサービスを提供していますが、売上の7割近くを電子コミックが占めています。2023年3月期の売上高は前期比8.9%増の703億4200万円でした。2024年3月期の売上高は17.2%増の825億円を予想しています。 「めちゃコミック」は2020年から2021年にかけて一時失速しましたが、広告戦略の変更や従量課金コースの導入により、業績を上向かせました。
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LINEマンガの「一部業務引き上げ」で打撃を受けたのは…
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フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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