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元吉本芸人が“新卒採用650人企業”の社長に。「今こそ飲みニケーションが大事」と語る理由とは

若手採用でもっとも大切にしていること

FIDIA 森武司氏

現在はグループ全体で約3000人の従業員が働いている

毎年2万人近くの若手が求人に集まるといっても、全員が同社と相性がいいわけではない。企業にだって、若害をもたらす人材を採用しない目利きが求められる。その秘密を森氏はこっそりと明かしてくれた。 「若手採用でもっとも大切にしているのは、“やり抜く力”ですね。 20年近く色々な会社を経営してきて最近特に感じるのは、デザインを勉強したいと言っていた翌日にはマーケティングに挑戦したいと言っていたり、今どきの若手は興味関心が散漫というか、移ろいやすい。これは好奇心が過ぎるのか、時代性なのかわかりません。 ですが、事業はすぐに芽が出るものでないし、任せる以上は最後までやり切ってもらいたいので、飽きっぽい性格だとお願いしづらい。 1つのことを長く続けることは、愚直さや誠実さに繋がり、それが担保になるから何かを任せられる。例えば柔道6段とか、ピアノ歴15年とか、『やり抜く力』の素地があるかどうかは必ずチェックしています」

大学の偏差値よりも高校の偏差値を見る

学歴もまた、やり抜く力の指標の一つとなる。だが、隠れ若益人材は意外と“出身高校”から発見することができるという。 「難関大学への進学実績が高い高校へ入学後に勉強への関心が薄れた結果、いわゆる難関大学に進学しなかったり、バンド活動、役者・お笑い芸人、フリーターといった道を歩む人もいます。 実際、当社で2500人の全社員のなかでMVPを受賞した社員の最終学歴は、京大卒や阪大卒でなく高卒。どんな高校を卒業したかは、卒業大学より目を光らせていますね。あと、当社のHPでもっともアクセス数が多いのが役員紹介ページ。ここの作り込みにも力を入れています」

FIDIAの役員紹介のトップ画面。「お見合い写真みたいなものです。テキストだけでお見合い結婚する人はいない。顔写真やコメントがしっかりあることで、誰が働いているという役員への信頼に繋がります」(森氏)

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若者が集まる会社の3か条
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