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“持ち家派”と“賃貸派”、将来損するのは…一級建築士が伝えたい「日本の住宅事情」にまつわる残酷な事実

「住宅ローンのほうがマシ」だから家を買っても…

「持ち家が得か?」「賃貸が得か?」の議論する際、「持ち家が不動産であればどうか?」という視点は不可欠です。 「どちらが得か?」という意識を優先しすぎると、住まい選びで失敗する可能性が高いです。 日本人が家を買う動機として1番多いのが、「家賃を払うくらいだったら住宅ローンのほうがマシ」というもの。 この動機がもとで家を手に入れたとしても、結局「毎月にローンの支払いでストレスがたまる家」にしかなりません。他の先進国の人からすると、消極的で守りに入った考えにしか見えないでしょうね。

「持ち家・賃貸論争」の最終的な結論は…

住まいへの投資は、望み通りのライフスタイルを手に入れるためにあります。 あなたの望むライフスタイルは何でしょうか? 例えば、東京都心で生活することをイメージしてみましょう。土地代も高く、なかなか家を購入できないエリアで暮らす場合は、賃貸という選択肢になりそうです。 それに対して地方都市の場合はどうでしょうか? 賃貸や、インバウンド需要が見込まれる場所に、「不動産としての持ち家」を主有しておけば、将来にわたってお金が入ってくる資産にも十分なり得ます。 私が出した「持ち家・賃貸論争」の最終的な結論は、各々の望むライフスタイルで持ち家が賃貸か選択肢が変わるということです。 もし悩まれているのであれば、まずは自分がどこで何をして生きていきたいかを明確にしてみること。それこそが失敗しない家選びの近道になりますよ。 <TEXT/一級建築士 八納啓創>
1970年、神戸市生まれ。一級建築士、株式会社G proportion アーキテクツ代表取締役。「地球と人にやさしい建築を世界に」をテーマに、デザイン性、機能性、省エネ性や空間が人に与える心理的影響をまとめた空間心理学を組み込みながら設計活動を行っている。これまで120件の家や幼保園、福祉施設などの設計に携わってきた。クライアントには、上場会社の経営者やベストセラー作家をはじめ「住む人が幸せになる家」のコンセプトに共感する人が集い、全国で家づくりを展開中
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