更新日:2024年05月29日 18:39
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パチンコ店の“サクラ”で月20万円稼いだ53歳。「あれ、おかしくねぇ?」客の一言が破滅の序章に…

地元客に目をつけられることに

パチンコ それからは10日に一度ほどのペースで連絡があり、そのたびにエヴァを打ち、日当3万円ほどを手にしていた村木さんだったが、2か月ほどしたある日、思いもよらないことを耳にすることとなる。 「トイレでクソをしていたら、ドカドカ入ってきたヤツの声が聞こえてきたんだよ。『いっつもエヴァで出してるヤツいるよな、あれ、おかしくねぇ? 今日も出してるしさ〜』って。あのときは出かけたクソが戻るくらいビックリしたよ(笑)。場所柄、そのホールは地元の客が多くて、若いプータローなんて毎日来てるワケ。そんなところにたまに来て、ガラガラの島でタコ出ししてるヤツがいたら目立つんだよ」  さすがにヤバいと思った村木さんは、急いで打つのをやめてイトーちゃんに連絡を取り、店長を交えて対策を練ることとなった。これが村木さん、破滅の序章となる。

“バレないための作戦”を決行

「仲間を増やして、ローテーションで打とうってなったんだよ。それで細かくルール決めたの。ヤメたら他のヤツと交代して一日打ち切ったり、夕方でヤメて放置したり、いろんなパターンを作った。誘ったのはバーの客で来てたA君、F君、H君の3人。 明日はA君が朝から打って2000枚出したらヤメ。H君はヤメるときにたまたま通りがかったフリして声掛けて譲ってもらって、そこからまた2000枚出るまで打って開放。明後日はF君が昼から打って終日打ち切る……とかね。それと店に行くときの服装も選ぶようにって店長から言われて、H君は本職が配管工だったから作業服着て、F君は元営業マンだったからスーツ着て行ってたね(笑)」  村木さんもローテーションに入ってはいたのだが、顔バレもあるためできるだけ入らず、3人のメンバーをまとめる立場になった。 「オレはその都度、カネを回収してイトーちゃんに渡すっていう取りまとめ役になったんだけど、1回1万円をもらうことになったの。実入りは減ったけど、こんなんで毎回1万円ももらえるなんて、楽な仕事だよなぁって」
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サクラのメンバーをスカウトした結果…
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グルメ、カルチャー、ギャンブルまで、面白いと思ったらとことん突っ走って取材するフットワークの軽さが売り。業界紙、週刊誌を経て、気がつけば今に至る40代ライター

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