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朝起きると“泥まみれ”で地獄の旅行に…“キャンプ初心者”家族が犯した「痛恨のミス」

 キャンプは夏がハイシーズンと思われがちだが、焚き火を楽しみつつ熱々の料理が旨くなる冬のキャンプを楽しむキャンパーは多い。春に差し掛かるこの季節、さらにキャンパーが増えてくるだろう。  全国各地にさまざまなキャンプ場があるが、キャンパーの中でも聖地と言われているキャンプ場がある。
キャンプ場

写真はイメージ

「とにかく景色が素晴らしい。朝から晩まで富士山を眺めながらキャンプを楽しめます。朝起きると朝日に照らされた富士山、日中は青空に包まれた富士山。そして日が暮れ始めると夕陽に染まった富士山と、これでもかと富士山を堪能できるので。場所も東名、中央道といった高速を使えば関東や関西地方からでもアクセスはよく、連休ともなると遠くは九州からも訪れる人がいるほど人気のキャンプ場です」(アウトドアライター)

上級者向けのキャンプ場で過ごす難しさ

 だが、こちらのキャンプ場は「実は中〜上級者向けのキャンプ場なんです」とクギを刺す。 「天気が変わりやすく雨がよく降るんです。しかも雨が降ると、ぬかるみや水たまりができてしまう場合もあり、スタックするクルマが続出します。また、初夏の6月くらいでも寒いので、もちろん3月でもかなりの装備が必要になりますね」  実際、筆者も何度か訪れたことがあるのだが、6月中旬でも夜は寒く、夏用の寝袋では寒くて眠れないほど。また、当日は晴れていても前日に雨が降ったりすると場内はぬかるみや水たまりができ、立ち往生する車を周囲の客がみんなで助ける光景も珍しくはなかった。

聖地での冬キャンプデビューで味わった地獄

 そんな聖地を“冬キャンプデビュー”に選んだAさんは、ご多分に漏れず、地獄を味わったという。 「とにかく寒いし雨が降ったら大変だと聞いてはいたので、湯たんぽやガス缶を使ったストーブなどに加えて、もちろん寝袋も冬用のものを用意。防寒具もこれでもかと持って行きました。また、スタックした際にタイヤに噛ませて使うといいと教えてもらったので、大量のタオルを持って行ったんですが……」  だが、自然は予想をはるかに超えた厳しさでAさんを出迎えた。 「着いた時は晴れていたんですが、タープとテントを張ったあたりから曇りだして雨になり、気温はグングン下がって風も強くなり始めました。難燃性のタープの下で焚き火を始めたのですが、風も強くリフレクターで囲っても吹きこんでくる雨と風で火が起きないんです。ストーブに切り替えたんですが、そんなもんじゃ追いつかないくらい寒かったですね」  結局、料理は諦めてテントの中でカップラーメンをすすり、湯たんぽを入れた寝袋で一夜を過ごしたという。
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朝起きると大変なことに…
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グルメ、カルチャー、ギャンブルまで、面白いと思ったらとことん突っ走って取材するフットワークの軽さが売り。業界紙、週刊誌を経て、気がつけば今に至る40代ライター

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