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対照的なヤマダとケーズ。“斜陽産業”家電量販店で分かれた明暗――大反響・総合トップ10

現段階だとケーズが有利か?

 ケーズが郊外型を貫くのに対して、ヤマダは池袋駅の目の前に大型店を出店するなど、多様な出店形態を維持しています。ヤマダの地代家賃負担は高いようにも見えますが、両社ともに売上高に対する家賃比率は4%台で大きく変わりません。違いが出ているのが人件費。ヤマダは11.1%、ケーズは9.0%でした。ヤマダは2.1ポイントも上回っています。  コングロマリット化を進めたヤマダは、複合型の大型店を出店しています。各部門の専門人材が必要なため、配置する人員は増えるでしょう。仮に集客に苦戦しているのであれば、人件費の負担が重くなって利益を圧迫します。  価格競争から脱するヤマダの戦略は、取りそろえる商品の幅を広げた上で顧客への提案力をつけ、付加価値の高いサービスを提供するものだったはず。それが上手く行っているようには見えません。 “がんばらない”ケーズは、淡々とヤマダの背中を追いかけています。現段階においては、専門特化したわかりやすい戦略をとるケーズに分があるように見えます。 <TEXT/不破聡>
フリーライター。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、経済や金融に関連する記事を執筆中。得意領域は外食、ホテル、映画・ゲームなどエンターテインメント業界
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