更新日:2024年06月05日 16:34
お金

ハンバーガー業界で“圧倒的な差”をつけるマクドナルド。業界2位のモスバーガーに勝ち目はあるか

営業利益率10%を上回るマクドナルド

【マクドナルドの業績(2023年12月期)】 売上:3819億円(直営2596億円、FC1222億円) 原価:3100億円(直営2356億円、FC744億円)※人件費含む 原価率:81.2% 総利益:719億円 販管費:299億円 営業利益:419億円 営業利益率:10.9%  日本マクドナルドホールディングスは他人資源を効果的に利用した効率経営で本業の儲けである営業利益率は10%を上回っている。  今や店舗の7割を占めるフランチャイズ店、社員の独立支援を積極的に支援し、経営理念共同体として同じ目的を共有し、強固な関係を維持している。これらにより固定費を軽減し、損益分岐点の低い経営を実現している。もちろんリスク回避も万全だ。

モスバーガーは高品質ゆえ原価率も50%超

モスバーガー

ハンバーガーチェーン数2位のモスバーガー

【モスバーガーの業績(2022年3月期→2023年3月期)】 売上:784億円→851億円 営業利益:419億円→4100万円 営業利益率:4.4%→0.04% 自己資本比率:69.4%→64.3%  モスバーガーを運営するモスフードサービスの決算書から見ると、売上は増加して851億円だが、営業利益は減少して4100万円となっている。収益性はマクドナルドと比較して低いが、自己資本は64.3%と充実しており、財務基盤は盤石である。  モスバーガーの2023年3月期の原価率は54.6%とやはり商品力の強みがあるだけに高くなっているようだ。昔は直営店中心のマクドナルドだったが、今は7割がフランチャイズとなっている。
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フランチャイズモデルに見る両社の違い
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飲食店支援専門の中小企業診断士・行政書士。自らも調理師免許を有し、過去には飲食店を経営。現在は中村コンサルタント事務所代表として後継者問題など、事業承継対策にも力を入れている。X(旧ツイッター):@kaisyasindan
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