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大節約時代に「コンビニに行けない」若者も…“12兆円規模”コンビニ業界が迎える難局

コスパとタイパに優れた「ワンプレート冷凍食品」

 また最近では、スーパーなどが販売するワンプレート冷凍食品も、コスパとタイパの良さから人気であり、調査会社インテージの調べでは市場規模も約100億円規模に急伸している。大概の職場に電子レンジが備わっているから、従来の手作り弁当に代わって持っていくようだ。  ご飯とおかずがセットになっており、価格は400円程度で栄養面も考えられており、健康食としても最適らしい。一度の過熱で済むから手間がかからず器付きだから片付けも楽で簡便性の高さから、奥さんに喜ばれており、この物価高の中で、ますます売れ行きが好調のようだ。  節約しやすい出費である外食も、たまの贅沢には外食が一番との声も多い。ホットペッパーグルメ外食総研によると、特に節約を意識している食への出費としては「内食の費用(自炊の食材等の費用)」が45.0%、「外食の費用」が 35.0%、「中食の費用」が33.1%と続いている。  やはり、食に関する費用を節約する傾向が見られており、その中でも、外食時の節約対象は、「夕食」が71.9%、「昼食」が51.8%、「朝食」で22.7%となっているようだ。食は生きる上で絶対になくせないが、節約しやすい対象となっている。

コンビニには高すぎて行けない若者世代

コンビニ

※写真はイメージです。

 確かに昔と比べたらコンビニのおにぎりや惣菜関係の品質は高くなっているが、割高感は否めず、価格の割には満足できない。節約志向の人に利便性が売りのコンビニの選択肢は薄らいでいる。  所得が微増な状態なのに、それをはるかに上回る物価高騰に、タイパを重視するさすがの若者も、生活防衛のために時間節約型からお金を節約する消費行動に変化している。もうコンビニには高すぎて行けないし、行く価値がないと若者世代は離れていっているようだ。  日本フランチャイズチェーン協会の発表によると、2024年4月のコンビニの実績は、売上・客数共に前年を上回っているが、客単価は-0.7%と下回っている。コンビニは店舗数5万5647店、市場規模12兆円7000億円、13億人を集客する巨大小売業であり、2008年に百貨店売上を抜いている。ちなみに客単価は711円と前年を下回り、節約の影響は若干、出ているようだ。  コンビニに行けば、今のトレンドが分かったり、行政サービスなどは便利だったりする側面はある。しかしながら、そういう身近な存在であっても、提供価値を見出せなくなりつつあるようだ。コンビニ各社はここでしか買えない商品などオンリーワンを訴求し、若者世代の囲い込みの巻き返しを図っている。
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変革を求められるコンビニチェーン
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飲食店支援専門の中小企業診断士・行政書士。自らも調理師免許を有し、過去には飲食店を経営。現在は中村コンサルタント事務所代表として後継者問題など、事業承継対策にも力を入れている。X(旧ツイッター):@kaisyasindan
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