更新日:2024年10月04日 12:15
ライフ

都会から“屋久島の森”に移住した独身女性のリアル「移住費用は全部で4万円くらい」

家にエアコンやお風呂がないため、「川風呂はルーティン」

すずさん

暑さをしのぐために川風呂へ

――川風呂に入ったりもしていますよね。 すず:家にエアコンやお風呂がないということもあって、川風呂はルーティンです。それと、農園で働いていると熱中症になってしまうんじゃないかというぐらい暑いので、とにかく体を冷やさないといけません。仕事の休憩中や仕事が終わった後も川風呂に入りますね。見た目は川で遊んでいるように見えるかもしれませんが、私にとってはお風呂なので。 ――森の中だと時間帯によっては涼しそうですね。 すず:川が近いので冷気がきます。でも、夏はやっぱり暑くてしんどいですしアイスノンを使って寝たりしています。ただ、春と秋が短くなった都会の気候に比べて屋久島は四季がまだ残っていて、急激に暑くなったり寒くなったりはしません。体を徐々に慣らしていけるんです。 ――寒い時期のお風呂はどうされていますか? すず:ちょっと場所は遠いのですが、海の中に湧き出ている珍しい温泉があるのでそこに行ったり、以前住んでいた集落に300円で入れる温泉があるのでそこへ行ったり、友達の家に行ってお風呂をかしてもらったりしています。屋久島の冬は本島よりは寒くないのですが、山の高いところではマイナス何十度にもなったりしますし、そこから吹き降ろしてくる風が当たる時は結構冷えます。

将来的には家も建てたい

――東京に戻りたいという気持ちが芽生えることは? すず:最初から「一生、屋久島で暮らす」みたいな気持ちで移住したんです。実際住んでみても居心地がよくて落ち着きますし、毎日充実しています。ただ、同じ時期に屋久島に移住した友人は、気持ちが都会に向いている感じがして……。2~3年で島を出ていく人が多いという話も聞きますが、ひょっとしたらそういう時期なのかなと。    ただ、私はずっとここにいたいと思っていますし、将来的には家も建てたいですね。今は家賃無料の借り暮らしですが、この先も屋久島にずっと住み続けていくため、自分の家がほしいんです。今は収入も少ないですし生活が不安定ですが、少しずつ暮らしのグレードを上げていきたいですし、その過程をYouTubeチャンネルでお伝えしていければといいなと思っています。 <取材・文/浜田哲男>
千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界を経て起業。「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ・ニュース系メディアで連載企画・編集・取材・執筆に携わる。X(旧Twitter):@buhinton
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