「朝はジムへ行き、夜は飲み会へ」筋トレと仕事を両立する“マッチョな会社員”の逆算思考
会社員が仕事とプライベートの両立を図るためには、オンオフのメリハリが大事。仕事に打ち込むことも大切だが、適度に趣味やスポーツに没頭する時間を取ることで、ストレス解消や息抜きになり、充足感のある生活を送れることだろう。
こうしたなか、営業の仕事をやりながらフィジーク(筋肉の美しさとバランスを競うスポーツ)の選手として切磋琢磨する“マッチョな会社員”がいる。
遠藤さんは、小学校から高校3年まで野球をやっていたそうで、昔から競技力向上のための体づくりには取り組んでいた。
転機になったのは、高校3年時の夏。肘の靭帯を痛め、手術を経験した際のリハビリが「筋トレに目覚めた最初のきっかけだった」と遠藤さんは話す。
「野球は投手をずっとやってきたのですが、ダルビッシュ有選手や大谷翔平選手も受けた『トミー・ジョン手術』を自分自身も経験し、そのリハビリで筋トレを始めました。体をひと回り大きくして、選手として復帰したいという思いから、筋トレに励むようになったんです」(遠藤さん、以下同)
大学では野球部に入らず、クラブチームに所属。平日は筋トレ、土日は野球という生活を送っていたという。
そんななか、フィジークを知ったのが大学2年のときで「高校時代の友人が見違えるように体格が変わったのに衝撃を受けた」と遠藤さんは言う。
「以前からマッチョには興味を持っていたのですが、友人がフィジークをやるようになってリアルに体付きが変わっていくのを目にしたときにすごく感化されました。『自分もやりたい』という憧れの気持ちから、フィジークの大会に出てみようと考えるようになりましたね」
こうして、遠藤さんは大学3年のときに肉体美と見た目の美しさを競う「ベストボディジャパン」に出場した。
だが、初大会では予選落ちを経験する。
遠藤さんは「その頃は野球の試合で勝つための体づくりも意識していたため、肉体美を競う大会に合わせたトレーニングはやってこなかった」と当時を振り返る。
「野球の能力を上げるために、足のトレーニングを多めにこなしたり、瞬発系のトレーニングを入れたりしていました。でも、それ自体がフィジークに結びつくわけではないんです」
そこから、社会人になって現在の会社へ入るタイミングで、フィジークの大会で結果を出すためのトレーニングや目標へ完全にシフトさせていったそうだ。
コロナ禍の影響でフィジークの大会が中止になった時期もあったが、遠藤さんは社会人2年目から大会に出始めるように。
最初は結果が出ずに予選落ちが続いたものの、諦めずに地道にトレーニングを重ね、社会人4年目には「横浜オープンボディビル・フィットネス大会」、「マッスルゲート浜松大会」、「神奈川県フィットネス選手権」の3つの大会で優勝を勝ち取った。
「審査員がどういう部分を評価するのかを研究し、効果的なトレーニング方法を試行錯誤しながら筋トレを続けたことが成果になってあらわれたと思っています。専属のトレーナーはつけずに独学で筋トレをやってきたのですが、大会で優勝できたのは大きな自信につながりました」
アニメやゲームなどのビジュアル制作を手がける株式会社アクアスターの遠藤大樹さん(26歳)は、本業では企画営業部のマネージャーを務めながら、フィジークでは神奈川県の3つの大会で優勝を収めるなど、「会社員とフィジークの2刀流」で活躍している。
フィジークに目覚めた理由や、仕事とプライベートのバランスを保つために心がけていることについて、本人に話を聞いた。
友人の“マッチョ”になった姿に憧れて…
社会人4年目の時に才能が開花。3つの大会で優勝に輝く
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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