仕事

高齢者向け風俗は「心のふれあい重視」。家事、入浴…“レンタル奥さん”に高まる需要

ホワイトでがちがちな介護・福祉業界をオモロく

はんどめいど俱楽部のホームページ

最後にシュウさんの目指しているものを聞いた。 「介護・福祉の世界は、嫌儲主義で、ホワイトでがちがちな考えの人が多いです。私は、常識から外れたこともありという考えです。有効求人倍率は上がり続けています。介護・福祉業界の有効求人倍率は、最も高い福岡県で13.02倍くらい。人手が足りない。経営者の意識改革が必要だと思います」 高齢男性は社会との接点がない人が多い。 「インターネットを使えないとエロ動画すら見られない」 そういった高齢男性は、風俗雑誌やDVDのレンタル店のようなアナログ情報が減っている今、インターネット利用層と情報格差が出てくる。 「私が目指しているのは、高齢者・障害者サービスの垣根をなくし、現役世代や健常者への性サービスと地続きなものにすることです。ユニークでバカバカしいことほど、やってあげたくなります」 そんなシュウさんが目指すのは、建前ではない、真のノーマライゼーション(厚生労働省も提唱している、「障害のある人が障害のない人と同等に生活し、ともにいきいきと活動できる社会を目指すという理念」)だ。 最近では、介護保険の枠内で提供される介護サービス事業所も、ボランティアや聖職ではなく、経営だと意識する経営者が増えている。だが、まだまだ、非営利法人が美しく、営利法人を「金目当て」と批判する空気がある。しかし、3Kの割に賃金の安い介護・福祉業界に、人材を呼び戻すには、経営者のユニークで型破りな発想が必要なのかもしれない。 <取材・文/田口ゆう>
立教大学卒経済学部経営学科卒。「あいである広場」の編集長兼ライターとして、主に介護・障害福祉・医療・少数民族など、社会的マイノリティの当事者・支援者の取材記事を執筆。現在、介護・福祉メディアで連載や集英社オンラインに寄稿している。X(旧ツイッター):@Thepowerofdive1
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