アイドルオタクが考えるアイドルとファンの関係性
――アイドルになった現在も、アイドルオタクの活動は続けているのでしょうか?
小鳥遊るい:アイドルになってからは、もちろんあの頃のような活動はできなくなってしまいました。好きなアイドルのライブがあるときは、私もライブをしているので(笑)。代わりに、ステージの裏側でたくさんのアイドルと話せるようになりました。でもいまだに「無銭で接触するなんてとんでもない!」と思っています。チェキ代をお支払いできれば、どれほど気持ちが楽か……。アイドルをしながらアイドルオタクをする観点でいえば、VTuberさんは推しやすいんです。スマートフォンを通して気軽に会えるし、アーカイブも残るのでいつでも推し活ができます。
――最近、推しのVTuberが卒業してしまったとの話を聞きました。
小鳥遊るい:私がずっとずっと大好きだった「湊あくあ」さんが卒業をしてしまいました。やり切って、理想的ともいえる卒業だったとはいえ、やっぱり寂しくて……。この前「SHOWROOM」で、そんな私の切ない気持ちをファンの方に聞いてもらっていたんです。そしたら「るいちゃんは卒業しないよね?」とコメントがきて「そういえば私、“こっち側”だった……」と気付きました。どのタイミングで卒業を決意しても、そのときにまだまだ私を必要だと悲しんでくれるファンの方がいる。そんな風にあらためて思うと「私もう、アイドルずっとやめられない!」って気持ちになりました。
――小鳥遊さんといえば、裏アカでコスプレを披露している様子が……?
小鳥遊るい:ちゃんと事務所から許可を取っているので、裏アカじゃないですよ(笑)。コスプレの活動は、いまのところ99%趣味なんです。2024年の夏に参加した「コミックマーケット104」では、涼宮ハルヒのコスプレをしました。裁縫が得意なので、カチューシャは自分で作っています。コスプレやアニメなどに関することは『#ババババンビ』のなかでも私だからこそ広げていける領域です。自分自身も楽しみつつ、仕事としてもコスプレができればいいなと思っています!
サブカルな私も愛してもらえるような写真集に
――2024年10月4日に、1st写真集『ことりあそび』を発売しました。どのような作品になっているかについて教えてください。
小鳥遊るい:ファンの方に私の好きなところを聞くと、本当にバラバラな答えが返ってくるんです。キラキラしたアイドルとしての姿だったり、彼女みたいな目線だったり、サブカルチックな性格だったり……。だからこそ、ファンのみなさんが私に感じている“好き”を、全部詰め込んだ作品にしたいと思いながら撮影に臨みました。秋葉原と京都を15種類以上の衣装で巡り、いろんな表情も見せていく内容になっています。写真集の好きなカットを聞いたら、みなさんそれぞれ違うページを選ぶんじゃないかな。つまり、おすすめショットは「全部」なんです!
――写真集の発売に続き、10月19日には小鳥遊さんの生誕ライブも控えていると聞きました。
小鳥遊るい:『#ババババンビ』の生誕ライブは、主役みずから内容をプロデュースできるところが魅力です。今回も、セットリストだけでなく、ステージでどのような企画をするのかまで全部私が決めました。誕生日が近い神南りなちゃんと千星真穂ちゃんは、まだ新メンバーで生誕ライブがないので、3人だけのコーナーを作るつもりです。衣装も私がプロデュースするので、相当プリティな2人が見れますよ。ついさっき衣装を見せたら「キャー!」と叫ばれました。生誕祭なので、全部私のいいなりです。
――日本武道館単独ライブや写真集発売など、アイドルとしての夢を叶えたであろう小鳥遊さんは、今後どのような活動をしていくのでしょうか?
小鳥遊るい:『#ババババンビ』小鳥遊るいとしての活動はまだまだこれからです! 音楽番組にもたくさん出て、老若男女から愛されるアイドルを目指すべくチャレンジを続けていきます。そして、遠征を100回以上していたアイドルオタク目線としても……新メンバーと一緒に47都道府県を回り、全国のファンの方に会いにいきたいです!
<取材・文/川上良樹>
エンタメ好きなフリーライター。クリエイターやアイドルなどのプロモーション取材を手掛ける。ワンドリンク制のライブが好き。