更新日:2024年11月29日 14:24
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大阪王将「ナメクジ大量発生」SNS投稿事件。告発した元従業員が犯した“最大のミス”とは

「SNS告発投稿」の危険性

大阪王将

大阪王将が発表した保健所の調査結果。調査時には、ナメクジは発見しなかったものの、外部からの侵入は事実としている。

 昨今のSNSへの投稿には危険がはらんでいると、Xで約20万人以上のフォロワーを有するA氏は語る。 「ここ数年のSNSは、無法地帯化しているといえます。何か投稿すれば、それを揚げ足取りのように誹謗して拡散する。SNSは社会に発信する力がとても強いので、一言の発信でも命がけです……」  そして、この発信力を用いた“告発投稿”も後を絶たない。当然、本件のように「公益通報」にはならないため、告発投稿が発覚して会社を解雇されたとしても、解雇の不当性が認められずに有効となってしまう。さらにはSNSを用いると、告発の手段の相当性を欠くという理由から、告発者として十分な保護を受けられないまま「逮捕」という形も十分にあり得てしまうのだ。  本件も当初は、「威力業務妨害罪」で逮捕されており、SNSに投稿したことが営業妨害をさせた「威力」と判断されたものと思われる。その後、検察側はナメクジの大量発生はウソだということが立証できると判断し、「偽計業務妨害罪」で起訴となったのだろう。

“悪の拡散”が逮捕の要因に?

 さらに、A氏は「Xがソーシャルメディアとして無法地帯化せずにいれば、今回の件も警察や検察側の対応は変わったのでないだろうか」と指摘する。特に本件では、他の利用者らが告発投稿を引用して、大阪王将を誹謗中傷するものが目立った。しまいには、運営会社や系列店舗にまで迷惑電話が多数かかってきたという。  このように、一連の投稿を引用し誹謗中傷する“悪の拡散”がされずに、「ナメクジの発生」という事実だけが広まったとしたら、はたして逮捕まで至ったのだろうか。「SNSの利用する側も、改めてこの事件から見直す必要があるのではないか」とA氏はしめくくった。
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検察側は懲役1年6か月を求刑
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2002年生まれ、都内某私立大に在籍中の現役学生。趣味は御神輿を担ぐこと。高校生の頃から裁判傍聴にハマり、傍聴歴6年、傍聴総数900件以上。有名事件から万引き事件、民事裁判など幅広く傍聴する雑食系マニア。その他、裁判記録の閲覧や行政文書の開示請求も行っている。
X(旧ツイッター):@Gakuse_Bocho

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