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「歯医者に行ったら歯が悪くなった」“年に1回の歯科検診”思わぬ落とし穴

国民皆歯科検診の正しい利用法とは?

私は国が歯科に対して積極的な考えを示しているのはとても良いことだと思います。 しかし正直なところ、内容はしっかりと考えたものにしてほしいなと感じています。歯科医師を含む国民の間違った理解を生み出しかねないからです。 そして、こうした施策が行われる今だからこそ、国民のみなさんもしっかりと歯科について学ばなければなりません。 かかりつけの歯科医院は、できることならば国民皆歯科検診が始まる前に見つけておくのが得策です。定期的なお口の管理を信頼のおける歯科医院で行っている中で、1年に1度国が負担してくれる検診をどう活用するか、その歯科医師としっかりと相談をして考えることで、間違った理解、間違った治療を生み出すリスクは限りなく減るはず。 そうすることで、国民皆歯科検診は国民の声で、全ての人が平等に質の高い予防医療を受けられる最善のものに進化していけるのではないかと思います。 みなさんの身体の管理者はみなさん自身です。自分の健康のために必要な手段を学び、自分で健康行動を選択することが生涯自分らしく生きていけることに繋がります。国民皆歯科検診が始まる前に、自分の歯やお口にとっていちばん重要なことは何なのか、それを守るためにはどんな選択を自分はすべきかをぜひ今一度考えてみてください。 <文/野尻真里>
一般診療と訪問診療を行いながら、予防歯科の啓発・普及に取り組んでいる歯科医師です。「一生涯、生まれ持った自分の歯で健康にかつ笑顔で暮らせる社会の実現」を目標にメディアで発信をしています。X(旧Twitter):@nojirimari
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