更新日:2024年11月30日 12:30
エンタメ

2年連続“旧ジャニーズが出ない”紅白歌合戦。ファンは「出なくてもいい番組」だと思っていた

 大晦日放送の「第75回NHK紅白歌合戦」の出場歌手が、先ごろ発表された。  出場歌手の顔ぶれについての盛り上がりは毎年恒例のことであるが、STARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所)所属タレントの名前は昨年と同様、1組も出場歌手の中になかった。  一連の性加害問題を受け、NHKでは昨秋より同社所属タレントの新規の番組起用休止を方針としてきたが、10月の会見で起用の再開を発表、このタイミングでの発表は、2年ぶりの紅白出場の可能性を見据えてのものなのではと見るむきもあったが、結果としては今回の出演も見送られたかたちだ。

旧ジャニーズタレントの紅白見送りにファンの反応は

NHK

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 出場歌手発表後のNHK定例会見で、「出演交渉の詳細は承知していませんけども、結果的にご出演いただけなかったのは残念」と稲葉会長は語っていた。  紅白出場歌手の選定基準として、「総合的判断」という言葉がよく使われる。旧ジャニーズタレントに関してもそういうことになるのだろう。  とはいえ、再開発表からすぐ放送された、性加害問題を含めた故ジャニー喜多川氏の人物像に迫る内容の『NHKスペシャル』が、あらためて多くの人にこの件を考えさせるきっかけになったことは間違いない。  時代は流れても、『紅白歌合戦』は、大晦日の夜の家族団らんとして楽しまれる側面を持つ番組である。  しかし、まだそんな空気のなか、今年の目玉として旧ジャニーズタレントが華々しく登場しても、やはりまだどこかにざわつく気持ちがよみがえり、心から楽しめるタイミングではないというのが現状だろうか。  興味深かったのは、メディアや一般世間は出場ゼロに関して大きく注目したようだが、当のファンたちの間では、紅白出場ナシであることを残念がる声があまりあがらなかったように思えたことだ。  なかにはむしろ無駄にバッシング受けることも回避され、ホッとしているようなファンもいたのではないだろうか。

旧ジャニーズと紅白との歴史。20年には7組が出場

 ここで、旧ジャニーズと紅白との歴史にさらっと触れておきたい。  旧ジャニーズ事務所所属のタレントが初めて紅白に出場したのは実に60年近く前、1965年の初代ジャニーズの出場が初となる。  その後、フォーリーブス、郷ひろみ、田原俊彦、近藤真彦、少年隊、光GENJIなど人気者の出場は続き、79年から一昨年までは44年連続して誰かしらが出場していたわけだが、出場組数自体は決して多いわけではなく、出番もトップバッターなど前半を担当することが多かった。  94年からはSMAPとTOKIOの2組のみの出演が00年代まで長く続く。言うまでもなくKinKi KidsやKAT-TUNなど大ヒット曲を送り出すグループもその間にデビューしているが、紅白に関してはこの2組が出場し、むしろ控えめな印象すら受ける。  流れが変わった感があるのが09年の嵐の初出場の年だろうか。上記2組に加え、嵐、そしてNYC boysの4組が出場、そこから出場枠が増え始め、20年には白組出場歌手の実に3分の1を占める7組が出場した。  そこからの、「ゼロ」である。しかし、それを嘆くファンはそこまで多くない。もはや、熱心なジャニーズファンにとっての大晦日には紅白はすでにどうでもいいコンテンツになりつつあったのかもしれない。
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“紅白以外のコンテンツ”でファンは年末を楽しんでいる
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ライター・編集・インタビュアー・アイドルウォッチャー(男女とも)。ウェブや雑誌などでエンタメ系記事やインタビューなどを主に執筆。

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