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ディズニーは「もはや金持ちしか楽しめない」?クリスマスイベントの混雑で見えたもの

誰もが特別感を持っている「クリスマス」

松下一功

経営コンサルタント、株式会社SKY PHILOSOPHY 会長の松下一功氏

 本当に好きなモノ・好きな人のためであれば、お金や時間や距離といったハードルは、ハードルですらなくなる。チケット代を値上げしても、ディズニーが大好きで必要としているファンは必ずやって来る。それを証明したのが、現在開催中のクリスマスイベントの混雑具合なのだ。  今となっては考えにくいかもしれないが、2000年代初頭までは、クリスマスの経済効果は1兆円を超えるとも言われていた。現代では7000億円ほどにとどまっているが、バレンタイン・ハロウィンは共に1000億円台を推移している。 「最近は、若い世代を中心にクリスマス離れが広がっているため、重要度にはバラつきがありますが、日本人にとってクリスマスが重要なイベントであることに、さほど変わりはないでしょう。『クリスマスだから、大好きなディズニーに行きたい』『せっかくならホテルにも宿泊して、思いっきりディズニーの世界を満喫したい』と考えるファンたちが集まっているのだと思います」  東京ディズニーリゾートは、かつて気軽に訪れることができた場所から、現在では特別感を求める熱心なファン層に支えられる施設へと進化した。ブランディングによる差別化を図ることで、今後も安定的な成長を遂げていくのだろう。 <取材・文/安倍川モチ子>
経営コンサルタント、共感ブランディングの提唱者。株式会社SKY PHILOSOPHY 会長。40年近く、企業アイデンティティーやブランドコンセプトの確立を専門とし活動。2011年より「真のブランディングを世に伝える」ことをミッションに、講演、講師、コンサルティングを行う。2024年、著書『共感ブランディング®ドリル』で、自身の体系的オリジナルロジックを一般公開。ブランディングのわかりやすい実践書として高評価を得ている
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