資産10億円の不動産投資家が語る「お金が増える人の消費哲学」。富士山頂の“500円ジュース”が安いワケ
東京23区の中古ワンルームマンション中心に不動産投資を展開。現在、38戸の物件を所有し、資産額10億円、年間家賃収入4000万円の個人投資家・村野博基氏。村野氏は“賢い”「お金の使い方」に関してもこだわりを持っています。多くの方が行っている「安いから買う」という消費行動に対して疑問を呈します。どのようにお金を使うのが賢い消費のルールなのか。自身の経験をもとに語ります。
みなさんは買い物においてルールはありますか? 割引になっている商品を見つけたとき「元値を考えればお得だ」と購入する方も多いのではないでしょうか。私自身も昔は「2着買ったら1着タダになるスーツ」を購入したり、小腹が空いたときに食べるグミや飲み物などを「どうせ毎日食べるのだから、コスパがいい方がいい」と箱で大量買いしていたりしていました。
しかしある時から何かにお金を使うとき「1.3倍ルール」を課すようにしました。「今の金額よりも1.3倍高い値段であっても購入するか?」を考えるのです。1.3倍の値段でも「欲しい!! 買う!」と思えるならば、それはあなたにとって必要なものです。もし購入した場合、購入した時点で0.3倍分の価値をトクしたことになり、買い物が単なる消費ではなく価値を産み出す行為に変わります。反対に「ちょっと高いかも……!?」と一瞬でもよぎるのであれば、買わない方が懸命です。
さらに値段が「高い・安い」以外にも判断基準を持っていた方が良いと思います。それは「経験」と「時間」です。その商品やサービスを買うことで、今まで経験したことのない新しい体験ができるであれば、それはお金の使い方としてはアリだと思っています。
一例として、「ものすごく下らないこと」にお金を使ったとします。この消費自体は「単なる無駄遣い」でトクは全くありません。一方でその経験を活かすことができれば、「その消費は無駄にはならず、有意義な消費」と言えるでしょう。そのエピソードを「話のタネ」にすることができれば……。ひょっとしたら周囲から「話の面白い人」という評価が得られるかもしれません。1分未満の小ネタでも、何度も使うことができれば大きな武器になります。こう考えると、今まで隠れていた商品やサービスの新しい価値が見えてくるかもしれません。

写真はイメージです
「安いから買う」のは“お金に縛られている
値段以外の“判断基準”を持とう
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1976年生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、大手通信会社に勤務。社会人になると同時期に投資に目覚め、外国債・新規上場株式など金融投資を始める。その投資の担保として不動産に着目し、やがて不動産が投資商品として有効であることに気づき、以後、積極的に不動産投資を始める。東京23区のワンルーム中古市場で不動産投資を展開し、2019年に20年間勤めた会社をアーリーリタイア。現在、自身の所有する会社を経営しつつ、東京23区のうち16区に計38戸の物件を所有。さらにマンション管理組合事業など不動産投資に関連して多方面で活躍する。著書に『43歳で「FIRE」を実現したボクの“無敵"不動産投資法』(アーク出版)
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