「300円が7万円に」パチンコの“ビギナーズラック”で人生が狂った50歳男性。18歳で“爆勝ち”を経験してしまった男の末路
朝から晩までパチンコやパチスロを打ち、勝ち金で生活をするパチプロ。20代ならまだしも、30代、40代となるにつれ、世間の風当たりの強さに足を洗う者も多い。気ままな稼業の代名詞とも言われる彼らは、一体どんな人生を歩んでいるのだろうか。
「あんまり派手に勝った話なんかないし、もう30年近くも前のことだしね」と苦笑いしながらパチプロ時代の話をしてくれたのは、今年50歳になる、愛知県在住の武井憲二さん(仮名)だ。
武井さんがハマったきっかけはいわゆる“ビギナーズラック”。パチンコにハマった者が通る王道といえよう。
「18歳の頃、地元のツレがウチに遊びに来て、ヒマだなぁ〜って話してたら『じゃあ、パチンコ行こうや』って。実は私の家の裏にはパチンコ屋があったんですが、私の親兄弟、親戚でパチンコをする人はいなくて、当時まだ高校生だった私にとって裏のパチンコ屋は近くて遠い異世界。ですから、パチンコに行こうと誘われたときはかなりドキドキしましたね」
そこで武井さんは連チャンパチンコの名機、麻雀物語と出合う。そしてお座り一発、わずか300円で大当り。そこから怒濤の連チャンが始まったという。
「ツレがハンドルに手を添えて打ち出しを調整してくれてたらリーチになって、あっ!と思ったら『中』が揃って大当り。ジャラジャラ玉は出てきて、アタフタしてたら隣のおばちゃんが『玉抜かなきゃダメよ!』って。どうすりゃいいかわかんなくって、またアタフタしてたら、ツレが下皿の玉を抜いてくれながら隣のおばちゃんに『コイツ、今日初めてパチンコ打ってんですよ』って言ったら『おめでとう!』って。恥ずかしかったですね(苦笑)」
そして大当り後に保留玉で連チャン。連チャンが終わってもすぐに次の大当りが来てまた連チャン。瞬く間に武井さんの周りにドル箱タワーができた。
「知らない人が『どえらい出とるなぁ』って言いながら後ろに立つし、大当りが終わると周りがみんな覗き込んできて『また当たっとるがや〜』って。なんかもう、当たる快感とみんなに見られる優越感みたいなのがごっちゃになってアドレナリン出まくりでしたね(笑)」
山盛りの景品を抱えながら交換所に向かい、小窓から出されたのは7万円。わずか300円が7万円になったのだから、18歳の少年にとってはたまらない。だが、素人が運だけで勝ち続けることができるほどパチンコは甘くはない。
「遊びに使ったり、またパチンコに行ったりして、7万円はすぐになくなりました。バイト代が出るとすぐにまたパチンコに行ったんですが、1か月のバイト代をものの3日で使い果たしました。それからもしばらくは、3回行って1回勝つくらいの赤字生活。親に頭を下げて小遣いをせびっていました(苦笑)」
そんな窮状を見かねたのは、武井さんをパチンコに誘った地元の悪友だ。ある日、彼は武井さんにこんなアドバイスをした。
「デジパチばっか打ってるから負けもでかくなる。羽根モノとか打ったほうがいいんじゃないかって。それでまたそいつとパチンコ屋に行ったんですが、彼は開放台という札が差し込まれた台を私に勧めてきたんです。『これは打ち止めって言って、たくさん出た台だから、イイ台ってこと』とのことで。そこから学校が終わって夕方にホールへ行って、開放台の札台を目当てに羽根モノを打つようになりました」
この札台作戦は功を奏し、1勝2敗の借金生活から1勝1敗1引き分けの勝てずとも負けない生活にシフトするに至ったのである。
パチンコデビューはビギナーズラックで爆勝ち

写真はイメージです(以下同)
300円が7万円になるも…
グルメ、カルチャー、ギャンブルまで、面白いと思ったらとことん突っ走って取材するフットワークの軽さが売り。業界紙、週刊誌を経て、気がつけば今に至る40代ライター
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