“自炊キャンセル界隈”の金欠記者がやよい軒で本領発揮。「2000円でどれだけ白米を食べられるか?」挑戦してみた
「自炊キャンセル界隈」の筆者は、長らく自宅で料理をする習慣がなかった。しかし、毎日外食に2000円も使っていると、さすがに財布がもたない。ついに観念して、カット野菜と豚肉を炒めるだけの、なんとも形容しがたい“謎の野菜炒め”を作り始めた。
それ以来、ほぼ毎日のようにスーパーに通うようになったのだが、改めて感じたのは、物価の高さだ。半年前は「令和の米騒動」とも言われた米価の高騰も、5キロで3500円程度まで下がったことで一応の決着がついたかに見えるが、実感としては依然として「高い」と感じる。
そのため、安いうどんや焼きそばを買い込んでしのいでいる。しかし、そればかり食べていると、どうしてもホカホカの白米が食べたくなる。たまにならともかく、謎の野菜炒めとうどんの相性は、正直いまひとつだ。あと、毎回茹でるのが面倒くさい。
自分では米を買えない以上、白米は“外食で補うもの”になっている。そのため、外食するときは、プラス100円でご飯を大盛りにするのが常だ。「ご飯おかわり無料」の店は本当にありがたい。
近年は物価高の影響で、ご飯のおかわり無料を中止する飲食店も増えている中、定食チェーンの「やよい軒」では、そのサービスを積極的に打ち出している。まさに自炊キャンセル界隈にとっての救世主だ。
というわけで今回は、予算2000円で、やよい軒にて白米を“食べられるだけ”食べ尽くしたいと思う。
東京・西側に住んでいると、やよい軒の店舗が意外と少ない。最寄りだと高円寺か中野、あるいは国立。今回は取材の帰りに足を延ばし、下町の三ノ輪店に立ち寄った。普段の生活圏とはまったく違う空気が流れている。
券売機で食券を買い、カウンター席に座る。混雑はしていないが、ホールには店員が3人もいる。「人員が多いな」と感じていると、すぐに理由が分かった。券売機の操作に手間取っていたおじいさんに、店員の1人がつきっきりで対応していたのだ。ああ、なるほど。
さて、今回のテーマは「2000円でどれだけ白米を食べられるか?」。そのための布陣は生姜焼き定食(860円)、豚汁変更(190円)、から揚げ5個(590円)、生卵(70円)、フライドポテト&ウィンナー(290円)で、合計2010円。数十円前後でとやかくいうのは野暮だ。

やよい軒 三ノ輪店
まだ「おかわり無料」を継続するやよい軒
2000円でどれだけ白米を食べられるか?

全体的に茶色いのはご愛敬
編集者/ライター。1993年、福岡県生まれ。出版社に勤務する傍ら、「ARBAN」や「ギター・マガジン」(リットーミュージック)などで執筆活動中。著書に『奨学金、借りたら人生こうなった』(扶桑社新書)がある
記事一覧へ
記事一覧へ
この特集の前回記事
【関連キーワードから記事を探す】
この記者は、他にもこんな記事を書いています




