お金

買い物するだけで「仮想通貨が稼げる」スマホゲームが登場。実質“ポイント三重どり”が可能なゲームとは

『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ『中間管理録トネガワ』の作者であるハッシー橋本が、漫画で稼いだカネで“怪しい投資”に挑む実録マンガ。一般の人が手を出しにくい投資を攻略して“億り人”になることはできるのか。 仮想通貨 仮想通貨 仮想通貨 仮想通貨

第百九十八話 財布

 クレジットカードで決済すると、招き猫がスクスク育つ――そんな未来みたいな仕組みのゲーム「SyFu」を、ついに俺も始めた。  じつはこの「招き猫NFT」を買ったのは、もう1年前のこと。「いつゲームできるのかなぁ」と、まるで雨上がりを待つカタツムリみたいに、のんびりしつつもソワソワしながら待ち続けていたのだけど、サービスがようやく始まったのはつい先月のことだった。  一年も待つと、そりゃあ多少は言いたいこともある。 「こんな悠長な運営で大丈夫なのか?」「事情があるんだろうけど、そんなもんユーザーの俺には分からん!」夕飯前に冷蔵庫を開けながら勝手に文句をつぶやいたりしていた。  でもそんな不満を抱えつつも、俺はわりと期待している。こういう“お金とゲームがくっついた何か新しい仕組み”って、無条件にワクワクしてしまうのだ。 「どのくらい儲かるのか?」 「ちゃんと長く遊べるのか?」  そんな答えの出ない疑問を、風呂につかりながらひたすら考えてしまう自分がいる。

クレジットカードを利用すると猫が育つ?

 SyFuは、クレカの決済データを使ってトークンを掘るという、ゲームなのかポイ活なのか、説明しようとするとちょっと困るタイプのシステムだ。  ただひとつわかっているのは「買い物をしないと何も始まらない」ということ。「よし!スタートダッシュ決めるぞ!」と意気込んでも、いらないものを買うほどテンションは高くないし、そんな贅沢ができるほど俺の財布も軽やかじゃない。  でもきっと、金持ちの人たちはこういうときにガンガン買い物して、どんどん猫を育てるんだろうなぁ……と、なんとなく想像してしまう。  まあ、経済はそういう人たちの勢いで回してもらえばいい。俺は俺で、庶民らしくこつこつやっていく。

ご飯を食べに行くだけで猫が育つ“ワクワク感”が日常に

 そんなわけで、俺の主なフィールドは近所のコンビニと、いつもの定食屋だ。「唐揚げ定食」を注文するときに、いつもよりほんの少しだけ胸が弾む理由が、まさか“招き猫が育つから”だなんて、1年前の俺は想像すらしていなかっただろう。  そしてこれがわりと面白いのだが、普段の買い物や外食が、ちょっとワクワクするイベントみたいに感じられるのである。  ただ昼飯を食べに行くだけなのに、なんだかRPGのサブクエストをこなしている気分になるのだ。コンビニで支払いをするときなんか、「よし、これで俺の猫が少し育つぞ……」と、小学生みたいにニヤニヤしてしまう。  多分、SyFuの魅力はここなんだと思う。日常がちょっとだけゲームっぽくなること。  儲かるのか儲からないのかなんて、正直まだ全然分からないし、猫がどれくらい成長するのかも、しばらく経ってみないと見えてこない。  でも、生活の中にこういう“ちょっとしたワクワク感”が紛れ込んでくるのは、案外いいもんだ。  人生って、でっかいイベントよりも、こういう小さな喜びが積み重なるほうが楽しくなるんじゃないかと思う。一年寝かされていた招き猫NFTにも、ようやく出番がきた。俺の財布事情は変わっていないが、心のほうはちょっとだけ豊かになった気がする。  さあ、今日もどこかで買い物をしよう。俺の招き猫が、のんびり、そして気ままに育っていきますように。 漫画・文/ハッシー橋本
愛知県出身の漫画家。パチンコ・パチスロ漫画を中心に活躍し、‘15年より月刊ヤングマガジンで連載を始めた『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ『中間管理録トネガワ』が大ヒット。サウナとビールの愉悦を描いた『極上!サウナめし』はサウナ好き必見の一冊 X(旧Twitter)@hashimotosan84
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