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「カネが稼げるスマホゲーム」は詐欺なのか?「キャプテン翼」のサービス終了…途中まで稼いでいたカネの行方は

『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ『中間管理録トネガワ』の作者であるハッシー橋本が、漫画で稼いだカネで“怪しい投資”に挑む実録マンガ。一般の人が手を出しにくい投資を攻略して“億り人”になることはできるのか——。  前回、サービスが終了したことを紹介した“仮想通貨が稼げるゲームアプリ”『キャプテン翼 RIVALS』。それ以外の仮想通貨ゲームもサービス終了が続出している現状に、担当編集者が「これはそもそも詐欺なのでは?」と質問をぶつける。ハッシー氏の反論は……。 ハッシー橋本 仮想通貨マンガ 仮想通貨まんが 仮想通貨漫画

百九十六話 遊散

 今月に入ってからというもの、仮想通貨ゲームの「サ終(サービス終了)」が相次いでいます。まるで秋の落ち葉みたいに、気がつくとひとつ、またひとつと散っていく——。  アプリのアイコンがスマホの中から消えていくたび、なんだか胸の奥にぽっかり穴が開いたような気持ちになるんです。  それを思うと「キャプテン翼」なんかは三年も続いたんだから大往生ですよ。  けれど中には、たった2ヶ月でサ終してしまうゲームもあって、「えっ、もう!?」と声が出ちゃう。あの開発チームたちは、まだアプリの中でイベントを作っている最中だったんじゃないかと心配になります。  でもやっぱり、仮想通貨ゲームって設計が難しいのでしょう。ユーザーも運営も、両方がハッピーになれるバランスなんて、そうそう見つかるもんじゃありません。「みんなで儲かる世界」なんて言葉を聞くと、だいたい誰かが損してる世界ですからね。

仮想通貨ゲームは「仕事」と割り切ることも必要

 だから俺は最近思うんです。仮想通貨ゲームは、無理して面白いゲームにする必要なんかないんじゃないかと。  だってプレイヤーは娯楽じゃなく「稼ぐため」にログインしてるんですよ。ならば、いっそポチポチ作業でいい。5分で終わるクソゲーくらいがちょうどいい。「仕事だ!」と割り切ってやるのが精神衛生上もよろしいんです。  昔、バイト先のタイムカードを押してた感覚を思い出します。朝ログインして、任務を終えて、トークンを受け取る。「おつかれさまでした」ってアプリに言われたら、もう完璧。  その代わり、運営さんは無理して3Dキャラとか作らなくていいから、開発費は“エコシステム”に回してもらいたいんですよ。プレイヤーが長く残るのは、グラフィックの綺麗さよりも「ちゃんと稼げる安心感」なんです。

ちゃんと稼げる「SNPIT」の魅力

 その点、「SNPIT」は本当にうまい。あれはもう、ゲームというより“カメラアプリ”ですからね。「プレイする」というより「写真を撮るだけ」。  それでいてちゃんと稼げるなんて、ホント神アプリですよ。俺はもう2年以上も使ってますけど、今でも月に2万円ほど稼がせてもらってます。写真を撮るだけで2万円。ありがたいことこの上なしです。  他のゲームも、こういう方向に進化してくれたらうれしいなあ。でも、なかなか難しいんでしょうね。「稼げる」と「楽しい」は両立しにくい。だけどその中間地点を探す努力こそが、仮想通貨ゲームのロマンなのかもしれません。  次に出てくる神アプリ、楽しみに待ってますよ。今度はできれば、半年くらいは続いてくれると嬉しいですけどね。 漫画・文/ハッシー橋本
愛知県出身の漫画家。パチンコ・パチスロ漫画を中心に活躍し、‘15年より月刊ヤングマガジンで連載を始めた『賭博黙示録カイジ』のスピンオフ『中間管理録トネガワ』が大ヒット。サウナとビールの愉悦を描いた『極上!サウナめし』はサウナ好き必見の一冊 X(旧Twitter)@hashimotosan84
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