恋愛・結婚

女性は『男は意外とアテにならない』と認識している!?

【3・11以降、女性の恋愛観は変わったのか?】

◆香山リカ氏の分析「女性は『男は意外とアテにならない』と認識!?」

これまで震災恋愛を検証してきたが、実際、3・11後の男女関係において、恋愛の勝負を分けたものは何だったのだろうか。精神科医の香山リカ氏はこのように語る。

「私の患者さんは上司のパワハラに悩んでいたんですけど、震災直後会社に泊まらざるをえない状況のとき、その人と一緒に一晩を過ごすことになったそうなんです。でも、その際、食べ物を買ってきてくれて、意外と頼れる人物なんだと思ったそうなんですね。しかし、喉元過ぎれば、またパワハラが始まって……。つまり、恋愛というのは、非常時によく言われる『吊り橋効果』と一緒で、『そのとき自分が置かれた状況のなかで、必要なものを相手が持っているかどうか』ということが鍵になるんです。そのため、『勝ち負け』よりも、実は『ニーズに合うか、合わないか』ということのほうが重要な意味を持っているんですよ」

 では、この震災の影響で、女性が求めているニーズにはどのような変化が起きたのか。香山氏は、最近の女性の傾向として、社会的な意識の高さを指摘する。

「最近の女性は社会に対する関心が高く、精力的に震災や原発の情報を集めている人が多い。しかし、男性の場合は、すぐに仕事が復活してしまったので、目の前の業務に追われてしまっている状態。そのため、男性を『この一大事に仕事なんかしている場合!?』と見下す女性も多いんです。それに、震災の緊急事態のなか『まったく連絡が取れない』、『すぐに迎えにきてくれない』という男性が続出し、『男は意外とアテにならない』と感じてしまったケースもあります」

 とはいえ、このような女性のニーズも、時間がたって震災の影響が落ち着いてきた現状では緩和してきているはずと香山氏。その時期が来るまで、男たちは「あえて何もしない」というのも、震災後の“恋愛混乱情勢”をやりすごすコツになるはずだ。


香山リカ氏
60年生まれ。精神科医、立教大学現代心理学部教授。
社会批評、文化批評、書評の執筆者としても活躍中
香山リカ

― 震災恋愛[フラれた/モテた]の境界線【12】 -

◆著書
私はのんびり生きてきた。

我々は「過剰に頑張ることを強制される社会」に
生きていないか?




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