更新日:2017年09月19日 13:34
デジタル

【中国】既にiPhone 5アクセサリーが大量出現

中国,深セン,華強北路 9月13日、遂に発表されたiPhone 5。日本でもお祭り騒ぎとなるなか、世界最大のスマホ市場となった中国でも、発表を待たずしてすでにiPhone 5フィーバーが起きていた!  iPhone 5発表を2日後に控えた9月11日、ドラゴンガジェット取材班は 華南地区最大の電気街、深セン市の華強北路を訪ねた。言うまでもなく、ここはスマホ関連のアクセサリーの世界最大の供給基地だ。  新型の登場を前に、路上ではiPhone 4Sを叩き売りする怪しげな業者が、次々と「4Sの新品3000元(約3万8000円)でどうだ?」と声をかけて来る。旧型の叩き売りがすでに始まっているようだ。そんな輩をあしらいながら、数百もの小さな店が入った雑居ビルの2階にある携帯アクセサリー市場ヘと向かう。  一畳ほどのブースで携帯アクセサリーを販売する店舗が軒を連ねるなか、ケースを専門に扱う店舗を見つけ、iPhone 5用製品について尋ねてみた。すると、すぐにこんな答え が返ってきた。 「いくらほしい?50個で350元(約4350円)でどうだ?」 ⇒【拡大画像】はこちら https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=291073 中国,深セン,華強北路,iPhone 5 ここは業者相手の市場だけに、ロットでの販売が基本のようだ。ブツを見ると、黒と白のツートンカラーのラバーケースだった。当初、小売りはしないと言い張ったが、交渉を重ね、「1個10元(約125円)」で購入。 ⇒【拡大画像】こちらが120円で購入したケース。作りはかなり粗雑だ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=291074
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こちらが120円で購入したケース。作りはかなり粗雑だ

⇒【拡大画像】本体下部はコネクタやスピーカー、イヤホンジャックがあるため、開いた形だ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=291075
中国,深セン,華強北路,iPhone 5

本体下部はコネクタやスピーカー、イヤホンジャックがあるため、開いた形だ

 そんなやり取りを見ていたのか、ほかの複数の店舗の売り子からも「うちもiPhone5のケースあるよ」と声がかかる。単色のプラスチックのハードケースなど素材やデザインはさまざまだったが、値段はどこも1個10元前後。30個~50個とまとめて買うとだいたい1個あたり7元(約90円)という価格だった。2年前のiPhone 4発売直後のケースの価格と比べてもかなり安い印象で、 実機発売を前にすでにケース市場は過当競争に入っているようだった。  ある商店主は、「日本人か? 毎日、日本人がiPhone 5のケースをたくさん買っていってるよ。さぁ、おまえも乗り遅れる前に、たくさん買っていけ!」と謎のセールストークを展開。すでに日本でもamazonなどで販売されているケースは、華強北路で売られているものかもしれない。  さて、ケースに関してはわかった。では、iPhone 5か ら一新された新規格のDockコネクタの充電器や変換アダプタはどうか?  もしかしたらすでに販売されているかもしれない。そんな思いで充電器を扱う店舗をいくつか当たってみたが、これに関してはどこも「未発売」との答え。その理由について、ある店舗の店主はこう話す。 「ケースなら図面や写真が流出しているのでいくらでも作れるが、さすが に充電器は実機が出ないと作れないからね。発売から2、3日も経てば出てくるはずだよ」  しかし、実機発売から数日のうちに生産技術をコピーしてしまうとは、さすがというしかない。  華強北路では、かつてiPhone 4やiPhone 4Sの発売 前後に、外観を模倣しただけのいわゆる山寨機(パチモン)の購入を誘う声があ ちこちからかかったが、今回はそうした声は聞かれなかった。その代わりに聞かれたのが、「今、予約すれば発売日の2日後に調達できる」といううたい文句だ。生活水準の向上により、ついに人民たちもホンモノ志向に目覚めたか。感慨深い思いで、声をかけてきた売り子のセールストーク に耳を傾けてみた。 「今現金で1万5000元(約19万円)前払いしてくれたら、アメリカでの発売日の2日後に本物を渡せるよ。現金が足らないなら、手付金500元だけでもいい。ほしくないか?」 「おっさん、それ完全に詐欺でしょ!」と突っ込みたくなったが、20万円出してもすぐに欲しい人民たちがいるのだろう。さておき、アップルバブルのおこぼれにあずかるこの街も、iPhone 5発売でしばらく賑わいは続きそうだ。 【取材・文・写真/ドラゴンガジェット編集部】 ガジェット好きのライターや編集者、中国在住のジャーナリストが中心メンバーとなり、2012年1月から活動を開始。東京と深セン、広州、ニューヨークを拠点に、最新の話題をお届けする。(http://www.dragon-gadget.com/)
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