更新日:2016年06月09日 16:01
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突然の「逮捕報道」で仕事も日常生活もメチャクチャに

突然の「逮捕報道」で仕事も日常生活もメチャクチャに 行政書士事件 ’10年1月、大阪弁護士会が行政書士の柴田崇裕氏を「弁護士法違反」(非弁行為)で大阪地検に告発。さらに、5月19日付『毎日新聞』が「大阪地検特捜部は近く(柴田氏を)逮捕する方針を固めた」と報道した。告発の理由は「不倫の慰謝料支払いに関する内容証明作成の際、慰謝料請求などの"示談交渉"を行った」というもの。柴田氏は「行政書士法で認められている範囲の業務を行っただけで、示談交渉はしていない」と主張している。  ある日突然、全国紙に自分の「逮捕報道」が載ってマスコミが殺到、大阪地検特捜部から取り調べを受ける……というドラマのような体験をしたのが、行政書士の柴田崇裕さん(31歳)。 「その日から日常生活はメチャクチャになりました。いつ逮捕されるかわからず、業務を続けられないどころか、家の外にも出られない状態でした」  柴田さんの容疑は、不倫の慰謝料支払いに関する書面を作成した際、「非弁行為」に及んだというもの。「弁護士の資格がないとできない”示談交渉”をした」と、大阪弁護士会から刑事告発されたのだ。 「”示談交渉”と言ったら、実際に会って喧々囂々の交渉をしたような印象を受けると思います。しかし私は『内容証明郵便の代書』と、『示談書(公正証書の原案)作成委任状の返送がないので、作成を進めるかどうかの問い合わせを書面で行った』だけです。また、『代理人』としての作成ではなく、回答も依頼者が受け取る形にしていました。行政書士法で認められた『書面を作成する』つまり”代書行為”で、弁護士法に抵触する『他人間の法律関係に立ち入る』ような要素はなかったのに……」  内容証明郵便、示談書の作成は行政書士法で認められた行政書士業務。日本行政書士会連合会も行政書士業務として明確にしている。 「ところが、私の所属する鳥取県行政書士会の会長・有田敬氏は、私の行った行為に『違法なところはなかった』と言っていたのに、大阪弁護士会が動いたとたんに沈黙してしまったんです」  大阪弁護士会は最近、行政書士を扱ったドラマ『特上カバチ!』に「非弁行為を助長する」と抗議を行ったり、大手司法書士事務所を弁護士法違反で告発(これも不起訴が濃厚)するなど、「非弁行為」に対して過敏になっている。 「弁護士と業務がかぶる部分から行政書士を追い出そうとしているのでしょうか。弁護士や弁護士会が不当な圧力をかけ、行政書士が泣き寝入りしてしまうという例は、以前から聞いていました」  柴田さんは現在も取り調べを受けていて、起訴か不起訴かはまだ決まっていない。 「私の行為が有罪とされてしまったら、今後ほかの行政書士まで、認められているはずの仕事ができなくなってしまう」と、柴田さんは無実を訴え続けている。
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柴田さんの妻、シバキヨさんが一連の騒動をマンガ化。 『明日夫が逮捕されちゃう!?』(小社刊)を上梓した。 現在、ブログで冒頭部分を無料公開中 http://www.sibakiyo.com ― 痴漢だけじゃない!冤罪の魔の手がオレたちを狙う【4】 ―
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