軽より小さなクルマ「超小型モビリティ」に乗ってみた
軽自動車よりも小さなクルマの規格として注目を集めている超小型モビリティ。コンセプトカーを発表したり、実証実験を行ったり、第一種原動機付き自転車として発売したりと各社歩みはマチマチですが、2015年までにはいろいろ決まる様子。そんな超小型モビリティの一つ(以下、NMC)に試乗してきました!
取材・文・撮影/西村直人
◆3年以内に買える!?軽自動車よりも小さなクルマ超小型モビリティ
先だって、日産の超小型モビリティNMC(EV)に二度目の試乗を果たした。今回は、前回(https://nikkan-spa.jp/279045)よりも試乗エリアが拡大されたこともあり新たな発見もあったので、その報告をしたい。
まず、こちらの写真(https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=376241)をご覧いただきたい。真ん中は運転席からの前方視界で、左右はサイドミラーで後方確認をした際のもの。ミラーに映っている白線位置からも、車線の中央に停車していることがわかると思うが、この位置が車体の小さな超小型モビリティを安全に走らせる定位置だ。全長2320mmと軽自動車より30%以上も短く、全幅においても1230mmと同じく20%ほどスリムなNMCは、物理的に被視認性が悪い。そのため車線の中央付近を走らせ、積極的に“見られる運転”を心掛けたほうが、安全性が高まるというわけだ。二輪車とりわけ大型バイクに乗っているライダーなら、前車のルームミラーに自車が写り込む車線中央を走るスタイルに、親しみがあるだろう。
肝心の走りはどうか?
試乗したドア付きNMCの車両重量は500kg(ドアなしは470kg)と軽自動車の約60%。速さを決める定格出力は8kW(瞬間的な最高出力は15kW)で、加速力を示す最大トルクは57N・mと、250ccのビッグスクーター並みの出力と軽自動車のノーマルエンジンと同等のトルクを発揮する。数値的には大したことはないが、リーフがそうであるようにEVはアクセルを踏んだ瞬間に最大トルクを発揮するモーター特性のため加速力は鋭い。また、パーソナルモビリティの現実的な最高速度になる時速60kmまでの発進加速性能は6秒弱と、国産125ccスクーターの2倍以上も速かった。
乗り味はクルマというよりバイクだ。前回は秋の長雨、そして今回は外気温3℃の寒空だったが、いずれの場合も普段乗っている大型バイクと同じライディングウェアを着込んでいたため、どうにか寒さを凌ぐことができた。立派なグローブは要らないが、それでも滑り止めのついたアウトドア用手袋は必要だし、サンバイザーがないため朝日や西日など斜光が強くなる時期/時間帯には偏光サングラスが必須だ。
2月1日に、国土交通省から最終的な「超小型モビリティ」の認定要領が公布・施行された。いよいよ本格的な取り組みがスタートするわけだ。
今年は、超小型モビリティ元年と言えよう。
※【後編】に続く⇒2015年には買えるようになる!?
https://nikkan-spa.jp/375061 ※【NMC】詳細写真はコチラ ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=375103
― 3年以内に買える!?軽自動車よりも小さなクルマ超小型モビリティ【1】 ―

- NMCのドアミラーは小さく、取り付け位置が下方で遠いため安全確認には慣れが必要
- 車線中央に位置するにはクルマの運転よりもやや左に寄せるイメージ。ハンドル左前にあるのはスマートフォンのアプリを使用したカーナビ
https://nikkan-spa.jp/375061 ※【NMC】詳細写真はコチラ ⇒https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=375103
- 「超小型モビリティ」は大人2人、もしくは大人1人に子供2人乗りを想定
- NMCはバイクのように前後に乗り込む大人2人乗りで、ハンドル左側にシフトボタンを配置
- 200V普通充電方式で3.5時間充電すると、およそ100km走行可能
- 規定はモーター定格出力8kW(内燃機関は125cc)
- ドアはカウンタックのようにガルウイング。
- 駐車スペースは規定サイズの軽自動車マスに対して62%の占有面積で駐車可能
- 普通車マスだが写真のように横に停めることもできる
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