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蒼井そらが456万フォロワー 中国版ツイッター(4億ユーザー)による日本人タレント争奪戦の裏事情

7月に起こった中国の高速鉄道事故では、中国版ツイッターともいうべきミニブログ「微博」で発信される情報に、真相を知りたい中国人たちからのアクセスが殺到した。政府統制下の中国メディアより、ミニブログの投稿のほうが信頼性があるということで、日本でも話題になったことは記憶に新しい。 中国におけるミニブログは現在、「騰訊微博」「新浪微博」の2大サイトがほぼ独占状態。8月現在、騰訊微博と新浪微博のユーザー数はそれぞれ2億人以上だから、計4億人ものユーザーがいるのだ。日本人のツイッター人口が約2300万人(2011年4月時点)というから、およそ20倍もの人たちが利用していることになる。 そんななか、中国市場を意識してか最近では日本のタレントや芸能人が騰訊微博や新浪微博に登録するケースが増えている。AKB48(秋元才加さんなど一部メンバー)やEXILE、w-inds.、変わったところでは俳優の千葉真一さんなどがすでに参加している。しかし、微博で一番フォロワー数が多いのはセクシータレントの蒼井そらさんで、その数なんと456万人以上!(8月15日現在)! その他、小澤マリアさんも145万人以上(同)と、元AV女優の人気が飛びぬけて高い。
蒼井そらアカウント

新浪微博にある蒼井そらさんのアカウント。彼女の場合、簡単な中国語でつぶやくことが多く、それがフォロワー数増加につながっている

とにかく、中国という巨大市場と4億人以上のユーザー数に魅力を感じ、日本人タレントの微博進出は今後も加速するだろう。一方、中国側も現在、水面下で日本のトップレベルの芸能人を自らの微博に引き込もうと必死の活動を繰り広げている。テレビ情報誌の編集者は言う。 「最近、PR会社の人間や在日中国人など複数の人たちから『タレントの●●を微博に引き込みたい。所属事務所を紹介してほしい』という連絡をうけますね。中華圏で知名度の高い芸能人の名前が出ることが多いですが、木村拓哉や浜崎あゆみなど、トップクラスのタレントを紹介してくれれば、高額の“紹介料”を払うというんです。日本で複数の代理人やブローカーが動いている感じですね」 いったい、どういうことなのか。本誌連載でおなじみ、中国事情に詳しいルポライターの奥窪優木氏は言う。 「中国のIT業界は今、まさに『微博バブル』状態で、複数のサイトがユーザー数を増やそうと有名人の争奪戦をしています。微博では、芸能人や有名人はVIP会員として登録され、おすすめユーザーとして一般ユーザーのサイトに表示されるほか、新規登録した時点ではじめから何人かの有名人をフォローした状態になる。そこに企業広告やイベントのプロモーションと絡めたりするなどして、大きなお金が動いているようです。トム・クルーズなどハリウッド俳優も今では微博に進出しているくらいですからね。私の知っている例だと、ある日本の中堅女優は、1日数回必ず何かつぶやいて、写真を一緒に投稿することを条件に1年間で数百万のギャラ提示があったようです。もちろん、彼女の場合は商品紹介やタイアップなども契約に含まれているようですが。こうしたタレントへの報酬は、中国の広告代理店やPR会社から支払われるようです」 騰訊微博は今年5月、約600億円規模のファンドを設立し、微博をメインとしたソーシャルサービスの新規サービス開発支援にあてていくことを表明している。まさに桁違いのカネが動いている中国版ツイッターの世界。このまま、勢いが続けば、日本の芸能人が一斉に参入する日が来るかもしれない。 取材・文/日刊SPA!取材班
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