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高速鉄道より怖ろしい「中国航空業界の実態」

中国の航空業界が活発化している。『新民網』(4月20日付)は、中国初の国産ジェット機「ARJ21」が、年内に市場投入される見込みだと報じた。また07年から進められている中国初の国産大型ジェット旅客機「C919」の開発プロジェクトも佳境に入っており、5年後には市場投入される予定だ。

 しかし、ハードの開発が進む一方、“ソフト面”が追いついていない。重慶市在住の自営業・砂川孝昌さん(仮名・36歳)は、自らの体験談をこう話す。

「乗客の搭乗が完了したのに、なかなか離陸しない。結局、2時間ほど待たされ、急遽欠航が告げられました。説明では、パイロットが急病になり、代替パイロットが用意できないという話でした。しかし翌日のフライトで、ほかの乗客が言うには、そのパイロットはフライト直前、飲酒運転で警察に捕まっていたというんです」

 パイロットとしての資質を疑わざるを得ない話だが、最近では国内の航空会社に在籍するパイロット200人以上が、飛行時間などの経歴を詐称していることが中国民航局の調査で判明。パイロットは飛行時間で待遇が決まるため、経歴を“水増し”していたのだ(『第一財政経済日報』10年9月6日付)。

 北京市在住の留学生・山下貴美子さん(仮名・24歳)の話によると、乗客の安全を守る義務のあるCAのレベルも、“低空飛行”を続けているようだ。

「離陸直前の滑走路を走行中、座席のリクライニングが不調だったのでCAを呼んだのですが、待てど暮らせど来ない。腹が立ってギャレーに行くと、なんと、CAは携帯電話で誰かとおしゃべりしていた! 私に気づくと『緊急連絡中!』と言ってカーテンを閉めました」

 一方、こちらは広州市在住の日系工場勤務・戸田誠さん(仮名・43歳)の話だ。

「行きつけのクラブの小姐が、ある日突然、ローカル航空会社のCAになった。その航空会社のお偉いさんが店に来て、気に入られて採用されたというんです。彼女は今でもホステスと二足のわらじを続けていますよ(笑)」

 CAだけでなく、整備士も危うい。昨年、翼の一部をテープで補修している機体の映像がネット上で広がる騒動があった。この件に関し、航空会社側は「補修マニュアルに従ったまでで、問題なし」と回答した(『雲南信息報』10年6月9日付)。

 こうした航空業界の杜撰さについて、中国在住のジャーナリスト・吉井透氏は言う。

「経済成長や内陸部の地方都市の発展にともない、国内移動人口が爆発的に増大し、国内航空路線が次々に増設されている。一方、不足しているのがパイロットやCA、整備士といった人材。特にパイロットは、これまで空軍上がりの元軍人をリクルートしていたが、それでは足りず、07年にはじめて民間パイロット養成学校が設置された。入学基準や卒業基準には当初かなり厳しい基準が設けられていたんですが、それでは需要に追いつかないということで、最近では門戸を広げている。今後、航空機事故が頻発しないか心配です」

 中国製の機体というだけでも怖いのに、運航する人材のレベルもこの調子では、命がいくつあっても足りない!?


<中国で悪評高い“ゴミ航空”>
航空業界が急成長するなか、中国人の間で「最もゴミな航空会社」と呼び声が高いのが、深セン航空だ。中国国内の航空会社の評価サイトでは、「サービスが最悪」「機内食がゴミ」など、さんざんな言われよう。また、中国民航局の調査によって経歴偽装が発覚した200人以上のパイロットのうち、半数以上が在籍していたのもこの深セン航空なのだ。また、昨年8月、子会社の河南航空の航空機が、伊春空港で着陸に失敗して爆発炎上、43人が死亡している。ちなみにこの深セン航空は、日本にも国際線が航行している! 渡航の際は要注意

取材・文/奥窪優木

【中華人民毒報】
行くのはコワいけど覗き見したい―驚愕情報を現地から即出し
SPA!獨家報導 vol.153 怖ろしい航空業界編

中華バカ事件簿

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