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都市部ほど「自然災害」のリスクは大きい

 この図(http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=497847)は、週刊SPA!編集部取材班が専門家の取材を通して作成した「東京23区内の自然災害ハザードマップ」。

東京23区内の自然災害ハザードマップ これを見ると、都心部が意外なほど自然災害のリスクにさらされていることがわかる。

 なかでも、防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏が危惧するのは、上野駅や東京駅周辺の地下水位が急上昇している点だ。

「東京都環境局が’11年に発表した『東京都の地盤沈下と地下水の再検証について』という報告書によると、’70年からの40年間で、最大で60mも都内の地下水位が上昇しました。その結果、上野駅や東京駅の地下は、丸ごと水没したような状態になっているのです」

 実際、地下ホームがある駅では水没の影響で、構造物が浮き始めている。そのため、東京駅では重さ200kgの鋼鉄製のいかり70本で構造物が浮上しないように留めているほか、上野駅では地下新幹線ホーム下に重さ3万7000tもの鉄板を設置している。

 JR東日本の広報に問い合わせたところ「安全基準を満たした対策をしています」との返答は返ってきたが……。

「水に囲まれているコンクリートは腐食が進みやすく、漏水の危険もあるので油断はできないと思います」(渡辺氏)

 だが、なぜ水位が急上昇を?

「高度成長期、都内では工業用水に使うため、地下水を大量にくみ上げていましたが、地盤沈下が問題になり、都は’72年に地下水くみ上げを規制しました。その成果もあり、地盤沈下は大幅に解消されましたが、皮肉なことに、半世紀を経て、今度は予想以上の水量が戻ってきてしまったのです」(同)

 地下水をくみ上げれば地盤沈下するが、くみ上げなければ水位が上昇する。東京にとって、これは大きなジレンマとなっている。

「東京駅や上野駅に限らず、地下開発は都内のあちこちで行われている。どこかで歯止めをかけないと、地下街や地下トンネルが崩壊し、大規模な災害に発展する可能性を否定できません」

 頻発するゲリラ豪雨、本土縦断コースが増えつつある台風。そして、さらなる多雨が予想されるこの9月。

 8/27発売の週刊SPA!『[警報]9月、自然災害が都市部を襲う!』では、東京・名古屋・大阪の都市部について、一見自然災害とは縁遠そうに思える都市部に隠された水害やがけ崩れなどの危険についてリポートしている。備えあれば憂いなし! <取材・文/週刊SPA!編集部>

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