「言葉だけの震災復興なんて要らない」現役金融マンぐっちー氏
東日本大震災から3年がたち、少しずつではあるが被災地は復興への歩みを進めていっている。そんななか、ぐっちーさんはあえて今の復興に苦言を呈する。本当の意味での復興を勘違いするな、という言葉の本意とはいったい!?
◆言葉だけの震災復興なんて本当の復興ではありません!(現役金融マン ぐっちーさん)
あの大震災から3年がたちました。私はご縁があり、震災前から岩手県紫波町で仕事をさせていただき、「オガール紫波」というプロジェクトを立ち上げました。最初は「無理だ」の「アホだ」の言われましたが、おかげさまで年間70万人もの来客数を誇る施設となり、紫波町は岩手県で土地の値段が上がった唯一の場所となっています。
この時期になると震災復興という言葉ばかりが先行しますが、今回あえて喧嘩を売ります。忘れてほしくないのは、東北のみなさんが本当に将来安心して暮らせ、きちんとお金を稼ぐことができ、子供たちに安定した雇用があることこそが本当の復興だということなのです。
鎮魂や文化なんてものは、お金をきちんと稼ぐことができる、ということが達成されていなければまったく意味がなく、ただ東京人の発想で鎮魂の森をつくろうなどというのは現場の事情や苦労を知らない人の発想です。そういう人に限って地元にお金を落とさずに自分は被災地のためにこれだけやっているのだ、と自己宣伝に使う。
さらにそれをメディアが取り上げるので始末が悪い。彼らは震災に名を借りた売名行為をしているだけです。東京からたくさん来ているNPOも同様で、「三陸カフェ」など妙なものをたくさんつくりましたが、初めからビジネスとして成り立つかどうかの検証がなされた形跡はなく、結局寄付や補助金がなくなった途端に倒産する、という事態を招いています。
⇒【後編】『「震災復興?」必要のない建物が建設されようとしています』 https://nikkan-spa.jp/612643
【選者】現役金融マン ぐっちーさん
ウォール街で20年生きてきたノウハウからブログを執筆するアルファブロガー。金融と経済を中心としたオピニオンブログ「THE GUCCI POST」(http://guccipost.jp/)を主宰している
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