浦和レッズ暴走サポーターの無期限入場禁止はいつ解除される?【後編】

浦和レッズ

浦和レッズ公式サイトより

 国内外で波紋を呼んだ浦和レッズの横断幕問題。「JAPANESE ONLY」という差別的な横断幕を放置したとして、Jリーグ史上初の無観客試合など、クラブには前代未聞の厳しいペナルティが科せられることになった。また、当該サポーターは無期限入場禁止となり所属していたサポーター団体も解散。さらには浦和のゴール裏では大旗やゲートフラッグなどを使っての応援も4月23日現在、禁止されており、トラブルの引き起こした余波の大きさは日本プロスポーツ史上でも類を見ないものとなった。

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 また、別のサポーター団体に所属していたBさんにも話を聞いた。

「出禁なんてしょっちゅうあるよ。連敗してバス止めた……じゃあ2試合出禁とか。でも、永久入場禁止ってのはほとんどない。あんまり聞いたことないわ。一応、永久>無期限>期間限定って順に重いワケだけど、ウチらが応援してクラブでは、無期限というのは実質的に1シーズンというのが相場。ある騒動で無期限入場禁止になったのがいるんだけど、クラブ側からは『一応、無期限入場禁止で。まぁ、また来年話し合いましょう』って言われたって。もちろん、この辺の事情はクラブによって違うだろうけど、意外とと似たり寄ったりじゃないかな」

 なんと彼によると無期限入場禁止は実質的に1年間程度の入場禁止でしかないというのだ。こうした“甘い”処分の裏には、Jリーグが抱える観客動員事情が密に絡んでいると彼は指摘する。

「クラブもサポーター団体にはキツく言えない。それは何でかって言うと、盛り上げてくれるヤツがいなくなるから。レッズの無観客でもわかったと思うけど、客がいない、応援もないって状況じゃ選手もプレーしにくい。客が盛り上がらない試合は選手もやりにくいんだ。そんでもって盛り上がらない試合に一般のお客さんも来るのか?ってことだよ。ただでさえ客入りが減ってるのに、仕切ってくれるサポーター出禁にして白けさせて一般の客も来なくなったら、経営的にアウトでしょ。あと、けっこうコレが重要なんだけど、結局、サポーターの団体がゴール裏で睨みを利かせているから、一般の客の暴走を押さえられるってのもある。ゴール裏の秩序をサポーター団体の存在によって平穏に保っているというかね。だからサポーター団体が問題起こしても多少のことなら目をつぶるって体質はあると思うよ」

 また、彼によれば出禁カードの乱発は一般ファンの足をスタジアムから遠ざけることにもなるという。

「よく考えてみてよ。問題が起こる度にすぐに出禁、永久入場禁止をクラブが通達しまくってたら、逆に恐怖政治でフツーの人は怖くて来なくなるよ。実際、とあるクラブのゴール裏で動物をモチーフにしたゲートフラッグを出してた一般客に『ウチのクラブと関係ない動物のゲートフラッグを出すことによってトラブルになる』って通告したら、『そんなことまで口挟むのか!』って一般のサポーターを中心に炎上したことがある。そんなことにまで口を挟むクラブを応援できるのかって。まぁ、でも、Japanese Onlyはアカンと思うけどな(笑)」

 海外ではスタジアムには目を光らせるスポッターが配置され、試合の開始時間中に警察に出頭しなければいけないなど、入場禁止処分はかなり厳しいものになっている。ただ、そういった対策をしてもフーリガンがいなくならないのも事実。警備費用がかかることもあり、全てを取り締まるのは不可能といっていいだろう。

 先述のAさんによれば、うやむやなままほとぼりが冷めた頃にこっそり戻るサポーターは多く、中にはチームや種目(野球など)を変えて応援を続ける例もあるという。

「今回浦和のゴール裏で差別的な罵声を浴びせていた中には、昔下部リーグの応援をしてた奴がいる。その当時も在日の選手に『死ね!』とか『殺すぞ!』とか叫んで相手チームと大揉めしてたからね。もし戻ったらまたやると思うよ」(Aさん)

 応援しに来てるんだか、何しに来てるんだか、これではまるでわからない。白熱して、思わず野次を飛ばしてしまうのもスポーツ観戦にはつきものなのかもしれないが、度を越すのは避けたいものだ。

<取材・文/日刊SPA!サッカー問題追跡班>

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