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【フェラーリvsトヨタ・パッソ】究極エンジン異種格闘技対決

世界で初めてガソリン自動車を作ったのはドイツ人技術者のカール・フリードリッヒ・ベンツ(1886年特許取得)。メルセデス・ベンツの礎を築いた御仁です。それから100年以上経ちますが、いまだに世界の自動車の主流はガソリンエンジン車であります。そんなガソリンエンジンを搭載する“究極の2台”を乗り比べてみました!

パッソ⇒【写真】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=662202

MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu

◆姿形は異なれど目指したのは究極!ガソリンエンジンの両極に困惑しました

 世界のトヨタが動き出した! ブオ~(法螺貝)。

 ハイブリッド技術だけでは、世界首位の座を維持できない。なかでも、これから市場の拡大が見込める途上国では、高価なハイブリッドカーは売れない。世界はまだまだガソリンエンジン車がメインなのだ。そこで、トヨタもガソリンエンジンの改良に本腰を入れるという。

 今回マイナーチェンジを受けたパッソには、トヨタ入魂の新型3気筒1000ccエンジンが搭載された。その中身は、簡単に言えばハイブリッド用エンジン技術の移植。これまで30%前後だったガソリンエンジンの熱効率を37%にまで高め、燃費を大幅に向上させている。まさに究極のガソリンエンジンである。

 ところで、究極のガソリンエンジンと言えば、もう一方の雄はフェラーリだ。F1グランプリで培った高回転・高出力技術は、言うまでもなく頂点。フェラーリ458イタリアのV8エンジンは、自然吸気の4500ccから、パッソの8倍超の570馬力を絞り出す。熱効率が何%かは不明ながら、どう考えても物凄い。たまたまワタクシが所有しておりますので、この2台の究極のガソリンエンジン車を、ロングドライブにて対決させてみました!

パッソ

東京を出発し、関越道から日本海東北道経由で鳥海山を目指しました。そこでフェラーリと別れ、山形道から東北道経由で帰京(フェラーリはその後、青森県の竜飛岬へ)。帰りは80km+α巡航でリッター18kmでした(担当K)

 深夜2時に東京を出発し、関越道をひた走る。世界市場を想定して、自動車専門誌が言うところの“時速100km+α”で巡航してみた。

 実はですね、ワタクシ、フェラーリでゆっくり一定速度で長距離を走るのは初めてだったんですが、これが物凄く難しいんですわ! 570馬力をゆっくり巡航させると、アクセルはほんのちょっとしか踏めない。しかもエンジンレスポンスがあまりにも敏感で、その状態から1mm踏み込むだけで、あっという間にスピードが上がって後ろのパッソがチギられる。傾斜がほんの少し下りになるだけで、パッソが全開でも追い付けなくなる!

 しかもフェラーリは、エンジン回転計はデカいがスピードメーターは極小サイズ。これを睨みながら1mm単位のアクセルコントロールを続けるのは、F1で優勝するのと同じくらい困難でした。

⇒【後編】『フェラーリとパッソで走ること500km。燃費は3倍も違わなかった?』に続く http://nikkan-spa.jp/660150

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中。清水草一.com




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