【急坂アクセルベタ踏み対決】タントvsアクアの勝者はどっち?

軽自動車(軽四輪自動車)とは、道路運送車両法施行規則で全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2m以下、排気量660cc以下、定員4名以下、貨物積載量350kg以下の車両を指し、これらを1つでも超えると普通車になってしまうのです。そんな制約のなかで切磋琢磨してきた結果、誕生した食パン王タント(勝手に命名)が、ついに天下を取りました!

MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi
池之平昌信=撮影 Photographs by Ikenohira Masanobu

タント

ベタ踏み勝負ではアクアに遠く及びませんが、いいんです! 一番売れているんですから。このまま食パン王タントの天下が続くのか?

◆“走る食パン”ダイハツ・タントが販売台数トップになれたのはなぜ?

⇒【前編】はコチラ

 ところでタントと言えば、CMに登場した“ベタ踏み坂”が思い出される。あれは島根県と鳥取県境にまたがる江島大橋つー橋だが、関東にもベタ踏み坂はある。この坂でライバルのアクア(My自家用車)と、ベタ踏み勝負をやってみた。

 うおおおお、どんどんアクアに引き離される! ついには見えなくなりました~~~!

 クルマを乗り換えてトライしてみると、ひょえーアクア速い! 速すぎる! 草食の代表のように思われているハイブリッドカーだが、食パンに比べるとさすがロールパン。ベタ踏みだと超パワフルだし、重心の低さもまるで違う。スーパーカーに感じました。

 いや、タントがそれほど遅いわけじゃない。昔を思えば恐ろしいほどパワフルだ。ここ10年の軽エンジンの改良ぶり、特にダイハツとスズキのそれは、涙なくしては語れない。ボディの軽量化もすさまじく進んでいる。しかも今回テストしたのはノンターボモデル。ターボならこれほど引き離されることはなかった。

 カーブでは、車体の傾きが随分と抑えられました。初代タントは交差点で引っ繰り返るかと思いましたが、隔日の感に堪えません。

 燃費は、東京―小田原間の走行で、タントリッター18.2kmに対してアクアは27.3km。食パンだけに高速道路では空気抵抗の差がデカく、ロールパンに差をつけられたが、街中ではハイブリッドカーに迫る。

 自動車販売の事情通・遠藤徹氏によると、「タントにはクラウンからの乗り換え客もある。当分は首位争いを続けるのはでないか」とのことでした。

【結論】
タントに乗っていると、結局最後にはこういうクルマのお世話になるのだから、今からこれでもいいかな、という枯れた気分になりました。そのうち孫も生まれるし(といいな)。これが悟りの境地でしょうか

●2014年4月新車販売ランキング

1位「タント(ダイハツ)」※
2位「フィット(ホンダ)」
3位「アクア(トヨタ)」
4位「デイズ(日産)」※
5位「ワゴンR(スズキ)」※

●2013年度新車販売ランキング

1位「アクア(トヨタ)」
2位「プリウス(トヨタ)」
3位「N-BOX(ホンダ)」※
4位「フィット(ホンダ)」
5位「ムーヴ(ダイハツ)」※
6位「タント(ダイハツ)」※

※は軽自動車

<その他の食パン型軽自動車>

食パン王タントの牙城を崩そうと各社が送り込んできた食パン型軽自動車です。どれも一緒に見えて違いがわからない(担当K)

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中。清水草一.com
ハッシュタグ




おすすめ記事