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女子アームレスラー・芝岡美津穂「勝負は心を折るか、折られるかの攻めぎ合い」

~もぎたて!女子アスリート最前線 第4回~

 152cmの小柄な肉体と端正なルックス。パッと見はどこにでもいそうな女性だが、Tシャツの下からのぞく二の腕の逞しさは、明らかに同世代の女性のそれではない。アームレスラー・芝岡美津穂さんを直撃した。

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芝岡美津穂

芝岡美津穂 ‘93年1月22日、神奈川県生まれ

――アームレスリングを始めたきっかけを聞かせてください。

芝岡:父がアームレスリングをしていたんです。小学3年の時、父がアームレスリングの大会を開いてやっているのをみてこの競技を知り、そこでいきなり小学生の部にエントリーさせられました。ただ、最初から本気でやろうとしていたわけではなくて、バレーボールやフットサルと同じ、好きなスポーツの一つって感じでした。本当は器械体操が好きでやりたかったんですけど、近くにスクールが無かったのでダメでした。でも、運動は何をやっても人並み以上にはできてたんですよ。

――競技志向を強めたのはいつ頃でしょうか?

芝岡:3年ほど前です。友達と世間話をしているとき、私がアームレスリングの話ばかりするので、「本気でやって全日本1位獲ってみなよ。1位獲るって凄いよ」と言われて。この友達からの助言があった2週間後にジャパンカップがあり、そこから本気で取り組むようになりました。それまでこの大会には1、2回出ていて、初めて出たときは無差別級で4位でしたが、このときは階級別(-55kg級)で2位になりました。そして、12年の時に全日本高等学校アームレスリング選手権大会で優勝しました。その試合を見にきていたJAWA(日本アームレスリング連盟)の遠藤会長から「うちに入って世界を目指してみないか」とスカウトされて、13年からJAWAに移籍することになります。

芝岡美津穂――アームレスリングのどんな部分にのめりこんだのですか?

芝岡:一言でいえば「奥が深い」ってところだと思います。負けん気の強い性格なので、負けるたびに悔しくて、もっと練習しようと思えるんです。たとえば14年5月の関西オープンの予選左腕で、中学生のコに「ビタッ」とうけられてそのまま振られたんです。初めて味わうパワーの差で、瞬殺ならわかるんですが、止められて返されるというのが屈辱でした。「年下に負けるなんて」という以上に、前年にやった時にはそこまで差を感じていなかった相手だったことが悔しかった。1年での練習量の差が出たと感じて、これをきっかけにトレーニング方法を変えようと思いました。具体的にはチューブトレーニングしかしていなかったのを、ダンベルや他の筋トレメニューを組み入れていこうと考えました。

芝岡美津穂――試合中はどんなことを考えているんですか?

芝岡:とにかく「相手より先に心を折らない」ってことですね。もみ合いが続いていくうちに腕もパンパンになっていくんですけど、どんなに辛くても絶対に諦めないって気持ちの強さが大事です。自分の持ち味は業界用語で“トップが硬い”と言うのですが、親指が残っているので返されにくくて負けにくい――そんな自分の得意なスタイルに持ち込んで、世界チャンピオンを目指して戦い続けます。出来れば3年以内に達成したいですね!

芝岡美津穂■もぎたて!女子アスリート最前線
女性競技者たちのまっすぐな眼差しとひたむきな姿勢は、メイク、衣装のいらない素材美そのもの。てっぺんを目指して邁進する明日のスターの、飾らない美しさをお届けする。

〈取材・文・撮影/丸山剛史〉




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