“レッスルマニア5”ホーガンVSサベージ――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第89回
“レッスルマニア5”(1989年4月2日=ニュージャージー州アトランティックシティー、トランプ・プラザ)は記録ずくめのスーパーイベントだった。
ライブの興行収益がインドア・スポーツの新記録(当時)となる162万8000ドル(観衆1万8946人)という数字をはじき出した。ペイ・パー・ビュー契約世帯数が65万世帯を突破し、これもPPV放映の新記録となった。
PPV有料受信のためのチューナーを設置した一般家庭の総世帯数がアメリカとカナダの合計で約1100万世帯だった時代の65万世帯――総世帯数の約6パーセントが購入――だから、このイベントへの関心度は予想以上に高かった。
トランプ・プラザのオーナーである“起業王”ドナルド・トランプは、“レッスルマニア”誘致のために180万ドルのアドバンス契約料をWWEに支払った。カジノの街、アトランティックシティーは“レッスルマニア”前後1週間の経済効果を約1億ドルと算出していた。
全編3時間半の興行には全14試合がラインナップされ、合計50選手が出場。セレブレティー・ゲストでは、大物ラップ・グループのランDMCが新曲“レッスルマニア”を披露し、トーク・ショー“モートン・ダウニー・ショー”の司会者モートン・ダウニーJrがライブ版の“パイパーズ・ピット”でロディ・パイパーと舌戦を演じた。
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