WWEとPPVプロバイダーが衝突――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第87回
ハルク・ホーガンと“マッチョマン”ランディ・サベージの仲間割れはNBC特番“サタデーナイト・メインイベント”のラストシーンで起きた(1989年2月3日=ウィスコンシン州ミルウォーキー、ブラッドリー・センター)。
メインイベントは、ホーガン&サベージ対ビッグ・ボスマン&アキーム(ワンマン・ギャング)のタッグマッチ。ホーガン&サベージのセコンドには、もちろんエリザベスがついていた。
試合中、エリザベスが場外乱闘に巻き込まれて失神し、ホーガンは試合そっちのけでエリザベスを“お姫さま抱っこ”でバックステージに運んでいった。リングに残されたサベージがヒール・コンビにボコボコにされた。終盤戦、ホーガンがリングに戻ってくると、サベージはホーガンの顔にいきなり平手打ちをかました。
ホーガンがビッグブーツからレッグドロップへの定番パターンでアキームをフォールし、試合はひとまずジ・エンド。試合終了後、TVカメラはバックステージの医務室に切り替わり、ここでサベージがいきなりホーガンに襲いかかった。サベージは、ホーガンとエリザベスの“関係”に疑いを抱いていた。
ホーガンの救出にブルータス・ビーフケーキがかけつけた。あとになってみると、ビーフケーキの突然の出現はこの年の8月の“サマースラム”への伏線だった。
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