ロックとトリプルHのライバル物語・序章――フミ斎藤のプロレス講座別冊WWEヒストリー第243回(1997年編)
“大型ルーキー”ロッキー・メイビアがハンター・ハースト・ヘルムスリーを下してインターコンチネンタル王座を獲得したのは、2.13特番“サーズデー・ロウ・サーズデー”(1997年2月13日=マサチューセッツ州ローウェル、観衆2347人、興行収益4万1218ドル)。ロックにとっては、前年11月の“サバイバー・シリーズ”におけるWWEデビューからわずか3カ月後のスピード出世だった。
ハンター対メイビア、つまりトリプルH対ロックのインターコンチネンタル選手権は、2.13特番“木曜ロウ”(全米生中継のパイロット版)のオープニング・マッチにレイアウトされていた。この時点でのトリプルHはキャリア5年、WWE在籍3年の27歳。ロックはキャリア1年半の24歳。
王座移動シーンは“サプライズ”だった。トリプルHはパイルドライバーとスーパープレックス(雪崩式ブレーンバスター)の大技連射でロックを半失神状態に追い込み、十八番ペディグリーでの仕上げを試みたが、完全グロッギーのロックは立ち上がることさえできずキャンバスに大の字。トリプルHがお得意の“貴族の末えい”ポーズで勝利のアピールをしたところでロックが一瞬のスモール・パッケージ・ホールドを決め、速攻の3カウントを奪った。
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