更新日:2022年11月29日 12:04
デジタル

ブラックじゃなくても忙しいサラリーマンのための「3時間でクリアできるRPG&アドベンチャー」

ゲームコラムニスト・卯月鮎の絶対夢中★ゲーム&アプリ週報

卯月鮎

卯月鮎

 ファミコンの頃はクリアまで数時間というタイトルも多かったですが、ゲームの大ボリューム化が進むにつれて、プレイ時間も40~50時間が当たり前、なかには100時間を超えるタイトルも現れるようになりました。  ただ、長ければお得かというとそうでもなく……。学生の頃はペロッと食べていたラーメン、チャーハン、ライス、餃子セットが30歳を超えるとキツくなるのと似た感覚で、だんだんと年齢を重ねるとボリュームよりもサクッとクリアできて満足感のある小品が恋しくなるものです。  というわけで今回は、のんびりとゲームをする心の余裕がないという忙しいあなたのための、約3時間でクリアできるRPG&アドベンチャーを紹介します。毎日30分ずつプレイすれば約1週間でクリアできる計算。短いとはいえシナリオもしっかり練られています。 『獅子王の伝説』 Android/KEMCO/基本プレイ無料

獅子王の伝説

『獅子王の伝説』は、ファミコンソフト『シャドウゲイト』『時空(とき)の旅人』『真田十勇士』などで知られる老舗ゲームブランド・KEMCOのRPG。現在はスマホでクオリティの高いRPGを数多く輩出しています。昨年12月に配信された本作は、忙しい現代人のための「短編RPG」というコンセプトのシリーズ第1弾。「短編」といってもストーリーは壮大で、世界の滅びを防ぐため主人公が立ち上がります。 「獅子のいのちは1000年で尽き、蛇はすべてを飲み込むだろう」。そんな伝説が語られる世界。蛇の印が浮かぶ不治の病が流行るなか、とある村で育った少年は、魔物のいけにえにされた母を救うため洞窟へ。そこで「獅子王の力」に目覚める……。  内容は「これぞRPG!」という王道中の王道。新しい町で困り事を解決して武器を入手し、運命の仲間と出会ってパーティを組み、ダンジョンでは強力なボスと戦闘。古き良きRPG黄金期の香りをぎゅっと詰め込んだようなプレイ感がたまりません。  どこに進むか、次は何をすべきかの丁寧なガイドもあってプレイはサクサクと進行していきます。バトルはオーソドックスなターン制ですが、敵も味方もパーティのHPやコマンドが1本化され、簡略化されているのが特徴。といっても意外にボスは手強く、防御やスキルの使いどころを工夫しないと痛い目にあいます。ラストの展開はわかっていても感動的。シンプルでうまくまとまっている良作です。
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誰も倒せなかった魔王に最弱の少女勇者と少年が挑む!
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ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も

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